突然ですが、排水溝、詰まったことはありませんか?
いや、今まさにその真っただ中で、どうしていいかわからずサイトを検索している最中なのでは?
我が家では先日台所の排水溝がつまり悲惨な目に遭ってしまいました。
そのときの対処した方法とその後のメンテナンス法を備忘録として書いておきました。
Contents
これで直った!とりあえずの応急措置は?
これを読んでいる方は排水溝がつまって大変!どうしよう!という方が多いと思います。
排水溝とは…などくどくど説明されても、そんなもん後でいいから早く対処法を教えてくれ!と言う緊急事態ですよね。
ついては単なるつまりならまず試してもらいたい方法をご紹介します。
我が家はちょうど築10年を越えたときに突然、台所の排水溝がつまりました。
つまったという生易しいものではなく、逆流してきたのです。
それは止まることを知らず溢れ出している状態…。
手で押さえても止まるはずもなく…、ただ青ざめているばかり。
せめてもの救いはこれがトイレではなかったこと。
汚物が逆流…、考えるだけでもゾッとします。
そのときの画像がこれ。
汚物はさすがに写していませんが、シンク下の引き出しを取り外し、とりあえずはバケツを置いて対処。
もし逆流というわけではなく単なるつまりの場合、まず試したい方法です。
パイプスルー(パイプユニッシュ)を使う
まず行って欲しい方法は、パイプスルーなどの配水管専用の洗浄液を使うこと。
なんだ、そんなことか…、それなら試したと思った方もいるでしょう。
しかし
通常の使いかたではつまりは直せません!
使用方法には「1回1目盛りか2目盛り(100~300ml)を使用し、30分~1時間ほどおいて流してください」という記載があるはず。
この緊急事態、マニュアル通りのやり方では解消しません!
この場合、
1本丸ごと排水溝に流し込みます。
そしてそのまま
10時間程度(一晩)おきます。
決して途中で水を流してはいけません。
なので家族が寝静まった深夜に行うのがいいでしょう。
翌朝、シンクに栓をして熱いお湯をできるだけたくさん溜めます。
そして栓を抜き一気に押し流します。
これによってこびりついたドロドロが流れていきます。
もし、1回でダメなら数回これを繰り返します。
回数を重ねるうちにだんだん改善していくはずです。
これは、プロに教えてもらった方法で、高圧洗浄機がない家庭でもお金がかからずもっとも効果的に解消できるやり方です。
一度試してみてはいかがでしょうか?
排水パイプはいきなりつまるわけではない・蓄積した汚れが原因
ではなぜ排水管はつまるのでしょうか?
これはある日突然つまるわけではありません。
もちろん明らかにつまるものを流してしまった!ということもあるでしょうが、大抵は日々の蓄積によるものが大きな原因です。
日常的に油を流していませんか?
まさかとは思いますが、油をそのまま排水溝に流していませんよね?
揚げものをした油をそのままドバっと流してしまう…なんてことは絶対にNGです。
と、ここで偉そうに言ってますが、
実は今回の我が家のつまりの原因は油をそのまま流してしまったことがきっかけになったのでは?と睨んでいます。
というのは、我が家には3人の子どもがおり、小学生のころから当番制にして夕食後の後片付けを担っています。
ある日、知識のない娘が揚げ油の処分方法を知らずそのままドバっと流してしまったらしく、私はその場に居合わせておらず事後報告で判明しました。
実はその翌日排水溝が逆流してしまったのです。
もちろんその1回でつまったわけではないと思います。
日々の食器洗いや炒め物や揚げ物を作ったフライパンを洗っているうちに排水溝に酸性石鹸がべっとり付着してしまい、水の通り道が狭くなってしまったところに油を流したことで蓋をしてしまった状態になったのでは?
人間に例えると、動脈硬化のようなものですね。
酸性石鹸とは
よく換気扇を掃除するときに歯ブラシに食器用洗剤をつけてこすると、灰色のベトッとしたものが付着しますよね。
これが酸性石鹸です。
酸性石鹸は洗剤と油が結合してできた粘着性のある汚れです。
油は固まってしまう
料理後の油をそのまま排水溝に流すと、温度が高いうちは液体ですが、冷えると固形になりこびりついてしまいます。
日常的に油を流している排水溝は油の膜の上に油がのって石のような塊になってしまいます。
環境にも悪い
流れた油はラード状になってしまい、下水処理をする際にかなりの負担がかかってしまいます。
川や海に流れ込んだ場合、分解しきれない油が時間の経過とともに酸化され、水中の酸素を消費し、生物などに影響を及ぼしてしまいます。
自宅の排水溝のつまりだけにとどまらずあらゆるところに悪影響を与えてしまうため、決して油を直接流すことはやめましょう。
油の処理方法
牛乳パックに新聞をつめる
牛乳パックに新聞紙を丸めていれ、油を注ぎ蓋をして牛乳パックよりも大きなビニール袋に入れきちっと縛って燃えるゴミに出しましょう。
市販の廃油処理剤をつかう
固めるテンプルや、吸わせるテンプルなど市販のものを使って上手に捨てましょう。
まだ油が熱いうちに「固めるテンプル」を入れてかき混ぜることがポイント。
そのまま1時間ほど放置し油が固まったらフライパン返しなどではがして捨てましょう。
自力で直せる台所の排水溝のつまり
ラバーカップを使う
ラバーカップはよくトイレのつまりのときに使う道具で、便器の穴に押しつけ、シュポシュポと押したり引いたりすることによってつまりを解消する道具です。
ホームセンターや100均にも置いてます。
これはキッチンの排水溝のつまりにも効果があります。
でもさすがにトイレ用のものを使うわけにはいかないので1本余分に持っておくといいでしょう。
ラバーカップの選びかた
ラバーカップはシンクの形状や大きさにあったものを選びましょう。
洋式タイプは形が異なるため下に出っ張り部分のない和式用を選ぶといいでしょう。
ラバーカップの使い方
- 排水溝に密着させるようにラバーカップを垂直にかぶせて、穴をふさぎます。
- 水が溜まっていなければ、カップ部分が水に隠れるくらいまで水を溜めます。
- カップ部分を穴に密着させたまま、ゆっくりと押して引きます。
これを何度か繰り返します。
使い方のコツ
ラバーカップの動かし方は、押すときはゆっくりと、引くときに力を入れて勢いよく抜くような感じで行いましょう。
その際に水が周囲に飛び散るため、周りにゴミ袋などを敷いて作業したほうがいいです。
ラバーカップがない場合
深夜など急に排水溝がつまってラバーカップを買いに行けなかった場合、タオルと熱湯で応急処置をすることができます。
排水溝の穴にタオルを入れて栓をします。
このときタオルの端は流しから出しておきます。
(タオルは汚れてしまうので、古タオルを使うといいです)
水圧で流す
そのままシンクの中に60度以上のお湯を6~7割くらいの高さまで溜めます。
その後、流しから出しておいたタオルをぐっと引っ張り栓を一気に引きます。
水が勢いよく排水し、排水管につまっていたものが、水の流れる力で押し込まれ改善することがあります。
強力な水圧で一気に押し流すため引っかかっていたつまりが流れ、もしかしたらラバーカップよりも効果があるかもしれません。
私はなんとなく排水が悪くなったな…と感じたとき、まず薬剤を使用しないこの方法を試してみます。
環境にもエコですし、何より簡単です。
ただし固形物を排水溝に流してしまってつまらせた場合、奥まで流れてしまい、そこで引っかかってしまうという悲惨なこともあるので、この方法は注意が必要です。
うっかり流してしまったものは
固形物をうっかり流してつまらせた場合、それを取り除けばつまりは解消します。
台所シンク下の排水パイプを見てみると、L字型かS字型になっています。
これは虫や悪臭を防ぐためにこのような形状になっているわけですが、ここの部分につまってしまうことが多いようです。
便利な真空パイプクリーナー
水のかたまりでつまった箇所を揺さぶってつまりを解消する道具です。
シンクにカップを押し当てて水を溜めます。
ハンドルを引くと水が引き上げられ、その反動で落とした固形物が手前に引き戻ってくるので取り除きます。
業務用ローポンプはさらに強力
ローポンプは、トイレの便器などのつまりを解消するための専用のポンプです。
ラバーカップよりも3~5倍の水圧を出すことができ、主に業者用として使われています。
また水を押し出すだけではなく吸引もできることから台所の排水溝にもつまったものを吸引する効果が高くさまざまなつまりに対応することができます。
ワイヤーブラシを使ってみる
※画像をクリックすると詳しい商品サイトに飛びます
ワイヤー式のパイプクリーナーを使ってみましょう。
排水溝の奥に突っ込んでゴミを引っかけるようにして取り除けばつまりは解消します。
ワイヤーブラシの形状と使いかた
ワイヤーの先端のヘッド部分はらせん状になっており、ここで汚れを掻き出していきます。
そのあと逆側の先端についているブラシでパイプ内をきれいにしていきます。
次にらせん状になっているほうを排水パイプに押し込んでいきます。
排水パイプ自体が曲がっているため、途中で引っかかることがありますが、角度を変えながら奥へ奥へと突っ込んでいきます。
これ以上奥まで行かない箇所で固定ねじを締めて固定し、クランクハンドルをまわすと、ワイヤーが回転しつまった汚れが剥がれていくという仕組みです。
重曹とお酢を使ったつまり解消
弱アルカリ性の重曹と、酸性のお酢を合わせると反応してシュワシュワと炭酸ガスが発生します。
その気泡を汚れの隙間に入れ、汚れを浮き上がらせて落とす方法です。
使い方
Photo Credit: katerha Flickr via Compfight cc
弱アルカリ性の重曹と、酸性のお酢を合わせると反応してシュワシュワと炭酸ガスが発生します。
その気泡を汚れの隙間に入れ、汚れを浮き上がらせて落とす方法です。
自然にやさしいエコな方法なので効果はそれなり。
詰まってしまった汚れに対しては劇的な効果はないですね。あくまでもエコ。
業者専用の薬剤を使う
奥の手として、業者専用の「ピーピースルー」を使ってつまり部分の有機物を強力に溶かしてつまりを解消します。
これは本当に強力でつまり効果が抜群です。
実は今回の我が家の逆流の際、カスタマーセンター担当者の方に教えてもらいました。
我が家はハウスメーカーで家を建てそこはカスタマーセンターがあり、何かあるとすぐに駆けつけてくれ大抵のことは直してくれます。(無料で)
もしカスタマーセンターで直らなければ専門業者を呼ばないといけないと言われ、高圧洗浄とこの薬剤で試したところなんとスーッと流れてくれました。
一安心でしたが、ここで言われたのが、薬剤が強いのであまりひんぱんに使うのはおすすめしない、また取り扱いも十分注意が必要なためあまり安易に勧めていないということ。
きちんと知識を持った方がちゃんと使う分にはいいとのことでした。商品の種類によっては医薬用劇薬物のため業者しか取り扱えないものもあるようです。
なので非常時だけ使うというふうにして、普段は最初に紹介した方法で試してみるといいのではないでしょうか?
ピーピースルーライトは医薬用外劇物にも指定されないので家庭用としても使えます。
それでも直らないときは…
業者に頼むかを判断するポイント
あきらかに固形物が引っかかってつまっているケースは、S字管を外してつまりの原因物を取り除けばいいのですが、この部分は結構固くて簡単に外せないし、無理に外してしまうと水漏れの原因になってしまい、素人が行うにはリスクが高すぎます。
決して自分で取り外したりしないで専門知識のある業者にお願いするのが無難です。
業者に頼む場合の注意点
料金の目安
photo credit: Crivisa draining off via photopin (license)
通常、排水溝のつまりの修理費用は、出張費を含めて最低8000円~1万円程度が相場のようです。
高圧洗浄機を使用しての作業の場合は、2~3万円程度みておいたほうがいいでしょう。
業者の選び方
よく「安く修理できますよ」と宣伝する業者がいますが、作業の過程であれこれ足りないとふっかけて、最終的には結構な金額を請求してくるケースがあります。
「安い」だけを強調してくる業者には注意が必要です。
修理を依頼する場合は、現場をみてもらい見積り金額を提示してもらったあとに正式に修理依頼するようにしましょう。
賃貸住宅の場合は注意が必要
賃貸住宅では、排水管は設備にあたるため入居者の故意過失がなく壊れた場合は家主の負担で修理することになります。
まずは家主や管理会社に修理をお願いしましょう。
先に勝手に自分で業者に依頼してしまうと、自分で費用を負担しなければならない場合もあります。
オンラインサイトを利用する
困った!というときに、頼りになるのがオンラインサイト。無料で見積りが取れるのでまずはどのくらい費用がかかるのかチェックし、納得できたらそのままお願いするのが近道。
【全国対応】水道修理屋
相談は無料、出張費も0円、見積りをとるのも0円。24時間365日対応しているので、緊急を要する水道トラブルに素早く対応してくれます。
拠点が1000箇所以上あるので近くのスタッフがどこよりも早く急行してくれ、戸建、マンション、店舗・オフィス、どんな場所でも対応してもらえます。
昨今は現場確認するだけで、出張費が取られる中、出張費も無料というのは実にありがたいですね。
台所排水溝つまりの予防方法は?
食べかすや切った野菜のゆくえに注意
日ごろから食べカスや切った野菜などが排水口に落ちないように注意することが大切です。
たとえば野菜などをみじん切りにした場合、包丁やまな板にくっついた野菜を水で流すのではなく、
キッチンペーパーでふき取る、
油料理の後片付けはそのまま流すのではなく新聞紙などで拭き取ってから洗う、
などの工夫をしましょう。
定期的にパイプ洗浄剤を使用
つまってから慌てるのではなく日ごろから排水管の中をきれいにしておくことが肝心です。
週に1回くらいの割合で配水管とごみ受けにパイプ用洗浄剤を使えば、汚れの蓄積を防ぐことができます。
パイプ用洗浄剤はヌメリ防止以外にも、コバエ(チョウバエ)の発生を防ぐ効果もあります。さらに臭いも抑えてくれるので定期的に行いたいアイテムです。
またお湯を流すのも効果があるということです。
油は冷えて固まってしまうため、随時お湯を排水溝に流すことによって固まらずに済むようです。
これは業者に教えていただきました。
節約して水で洗い物をしていたのですが、お湯で洗うと洗い物の水切れもよくなり、排水溝の流れもよくなるので一石二鳥ですね。
Note
緊急事態発生!という場合は、まずは市販のパイプ用クリーナーを1本流して様子をみて、それから改善しなければ別の方法を探る…。
我が家ではこれでなんとか解決しました。参考になれば幸いです。
でも油分の多いものはあらかじめ拭き取ってから洗う、野菜くずは流さないなど日ごろから詰まらせないようにする気配りが必要ですね。
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