採尿バッグは尿を溜める袋ですが、そのままだと尿が見えて周りの人もぎょっとします。
家の中だけならいいのですが、外出の際は見えないようにしたいもの。
また採尿バッグの取り扱いにも注意しなくてはなりません。
採尿バッグが膀胱よりも高い位置に来てしまうと尿が逆流して尿路感染の原因となります。
持ち歩くときは、紙袋やバックなどに入れて膀胱より下にして持ち歩きます。
ところが紙袋や市販のバッグでは、どうも都合がよろしくない。
通常の肩ひもタイプのバッグは長く伸ばしてもせいぜい腰の位置。膀胱より下になりません。
紙袋に入れて持ち歩くと片手が塞がれます。
父は脳梗塞で右片麻痺があるので、できれば両手は手すりなどを掴めるようにフリーにしておきたい。
そこで専用の採尿バックカバーが通販などで売られているので検討しましたが、縦型のバックのようで、父のは横長なので倒してバックに入れないといけないのが気になります。
しかもお値段も3,000円~5,000円と高い。
それなら自分で作ってみようとダイソーに偵察に行ったら、いいものがありました。
今回はワンコイン以下でできた採尿バッグカバーの作り方をご紹介します。
膀胱留置カテーテル
クリニー 採尿バック (ローフロアー) /7-4073-01
父が脳梗塞で倒れ、約5ヵ月以上の入院生活。
自立歩行ができるようになったので、いよいよ退院が迫ったとき、持病の前立腺がんが悪化しておしっこが出なくなりました。
リハビリの担当医は泌尿器科の先生と相談し、膀胱留置カテーテルを挿入し、経過観察するとの報告を受けたのが退院する1週間前の話。
5カ月間、ホルモン注射が出来なかったので、癌が悪化した可能性が高いようです。
状態がよくなれば管を外しての退院でしたが、そうはならず管をつけたままでの退院。
2年前に前立腺がんを発症したとき、一時膀胱留置カテーテルをつけていたこともあったので、それほど抵抗はありませんでした。
しかし前回は父がまだ自分のことは自分でできたので、私自身排尿などの処理はやったことがなく、退院時に説明を受けドキドキの介護生活のはじまりです。
いざ在宅での介護がはじまると、膀胱留置カテーテルのお陰で夜中のトイレを気にすることがなく、家族も安心して眠れます。
感染にさえ気をつければ本人も楽かもしれません。
ところが階段など上がるときに手で持っていると、カテーテルを持ったまま手すりを掴むのでどうしても膀胱よりも高くなってしまうことが気になりました。
私が持ってやると管が足元にくるので、管にひっかかりはしないかとヒヤヒヤ。
ケアマネさんからも、膀胱より上にしないでくださいねと注意されていたものだから、余計に気になります。
そこで市販のバックを探しましたが、たすき掛けにするタイプのバッグはせいぜい腰の位置。
それ以上肩ひもを長くするならリメイクしかありません。
最初から作るのは面倒なので100円ショップのグッズを組み合わせて作れないものかとダイソーを偵察。
バッチリなのがありました。
ちなみに父が使っている採尿バッグはクリニー 採尿バック (ローフロアー) /7-4073-01です。
採尿バッグカバーをダイソーで作る
ダイソーのグッズを組み合わせて作った採尿バッグカバー。
見た目も黒でスタイリッシュ。
材料
A4サイズのメッシュケースに、PPテープをつけることにしました。
長さの調節ができるようにバックルアジャスターも用意しました。
採尿バッグカバーを太ももに固定できるように、べんりベルトも買いましたが、こちらはサイズが少し小さかったようです。
今回は以前セリアで買っておいたべんりベルトを使います。
- A4サイズのメッシュケース(1個)
- 25mmサイズのPPテープ(1本)
- バックルアジャスター(1個)
- べんりベルト(3本入りを1本のみ使用)
かかったコストは440円。べんりベルトは1本しか使わなかったのでそれ以下。
まさにワンコイン以下でできます!
How to make
こちらのA4サイズのメッシュケースに調節できる肩ひもをつけたいと思います。
ダイソーで目視でこれはイケると衝動的に買いましたが、なんとジャストサイズでした。
25mm幅で、2mあるのでこれ1本で十分な長さです。
ダイソーのバックルアジャスターは3つのパーツが入っています。
分かりやすいように①、②、③と番号を付しました。
PPテープを12cm長さにカットします。
③のパーツを12cm長さにカットしたPPテープに通し、半分に折り曲げます。
ファスナーから上が約4cm。この位置にPPテープを縫い付けます。
PPテープを重ねているので少しかたいですが、ゆっくりミシンをかけていきましょう。
PPテープの先端はほつれ止め加工がされているようなので、そちらを上にして、カットしたほうを下にすればほつれが気になりません。
こんな感じ。
次に残りのPPテープに①と②のパーツを通していきます。
①のパーツにPPテープを通します。
パーツの下からくぐらせて上に出し、下にくぐらせます。
こんな感じ。
①を通したPPテープの先端に、今度は②のパーツを通します。
下から上にくぐらせます。
こんな感じ。
①と②の距離を縮めます。するとPPテープの先端部分が長くなっていきます。
テープの先端を①のパーツの下から通します。
①のパーツに通ったテープを緩めて浮かせます。
テープの先端を下から上へ、上から下へとくぐらせます。
こんな感じ。
テープの先端を折り返して直線ミシンをかけます。
こんな感じ。
ケースの後ろ側にアジャスターを通したPPテープを縫い付けます。
ここにミシン。
A4サイズのメッシュケースの裏側にべんりベルトを縫い付けます。
今回は上から8cmくらいの位置にしました。
こんな感じ。
このべんりベルトを太ももに巻き付けます。
椅子などに座るときはべんりベルトがフックホルダーのかわりになるので、S字フックをA4サイズのメッシュケースの前ポケットに常備しておけば、外出先でも引っ掛けておくことができます。
バックルアジャスターをつけたおかげでひざ下まで伸ばすことができます。
べんりベルトを太ももに巻き採尿バッグカバーを固定します。
べんりベルトはマジックテープなので足の太さに合わせて調節可能。
膀胱よりも低い位置で、しかも両手がフリーになるので階段の上り下りも気を遣わずにすみます。
所要時間は約1時間程度。
久しぶりにミシンを使ったので、糸まきと操作方法を思い出すのに時間がかかりました。
慣れていれば30分程度でできるのではないでしょうか?
自作の採尿カバーケースに父も喜んでくれました。
これでデイケアに行くのがさらに楽しくなってくれたらいいな。
まとめ
採尿カバーケースは通販で見ると、3,000円~5,000円。
だったら作ってみようとダイソーに出向き、エコバックなどのコーナーを見てみるも、都合のいいものはなく、なかば諦めてビジネスグッズのコーナーを見たら、A4サイズのメッシュケースを見つけ、ビビビと来ました。
父は自作の採尿バッグカバーに大喜びしてくれました。
肩ひもにバックルアジャスターをつけなくてもできますが、本人の気分で長さを変えられるので、ひと手間かけてつけてあげてよかったと思います。
こんなふうに介護を楽しみながらやれば、要介護者も介護者も笑顔でいられるのかな…。
喜ぶ父の姿を見れてよかった。
ある日突然脳梗塞で倒れた父。要介護4の認定を受け、約5ヵ月の入院を経て無事退院。
在宅で週2日デイケアに通いながらゆっくりと過ごすことにしました。
介護無知な私に降りかかる介護問題や、高齢の両親との暮らしを綴ります。
この記事を参考に母のウロバッグカバーを作りました!
とってもわかりやすく、思っていたよりあっという間に出来ました!
明日の通院時に間に合いました。
ありがとうございました。