トイレの黒ずみを発見したときは嫌な気分になりますよね。
気づいたときにさっと掃除ができればいいのですが、ついつい後回しにしがちで、いざ掃除してみると頑固で落ちずに困った…なんてことに。
でもまだ間に合います。
トイレの黒ずみ、黄ばみを落とす方法を見てみましょう。
トイレの便器が黒ずむ原因
カビや雑菌によるもの
トイレが黒ずむ原因はカビなどの微生物や雑菌、ホコリによるものです。
水道水に鉄分が多く含まれていると、水アカの汚れに鉄分が蓄積し酸化して黒ずんだり、尿石がこびりついて黄ばみ、そのあと黒ずんでしまいます。
尿石のこびりつき
尿石は小水から出る成分で、リン酸カルシウムなどの無機汚れとタンパク質が分解してできた尿素などの有機汚れが強く結びついてできたものです。
これが便器に付着したまま放置しておくと落としづらい頑固な汚れになり、黄ばみの原因となってしまいます。
水アカが固まる
水アカは水道水に含まれるケイ酸塩などが少しずつ蓄積した汚れで、放置すると落ちにくくなります。
使わないことも原因のひとつ
黒ずみに気づいたときに即掃除すれば比較的落ちやすいですが、そのまま放置しておくとトイレブラシなどでこすっても落ちなくなる場合があります。
汚れを付着させないための予防
意識して水を流すことで便器を洗浄
トイレを使わなければきれいな状態を保てると思われがちですが実は正反対。
使われていないトイレのほうが便器の水たまり部分にリング状の黒ずみができてしまいます。
毎日使うトイレは汚れが目につきやすく、こまめに掃除を行うことでカビや雑菌の繁殖を防ぐことができます。
その反面、使わないトイレは汚れに気づかすそのまま放置してしまい、掃除回数が減ることになります。
普段使わないトイレでも2~3日に1回、少なくとも週1回は便器の掃除をするようにしましょう。
トイレタンクに重曹
トイレタンクには常に水が溜まっていますが、ここにカビが発生すると便器の黒ずみの原因となります。
タンクの中に重曹大さじ1杯程度入れておくと、タンクの中の水のカビが自然に落ち黒ずみの予防に。
重曹は人体にも安全なので安心して使うことができて、定期的にトイレタンクの中に重曹を入れるようにするといつも清潔なトイレを保つことができます。
トイレスタンプを活用
トイレスタンプは口コミでの評判もよく、トイレの便器にポンとスタンプすれば流すたびにジェルが溶け便器内を掃除してくれるという優れたアイテムです。
トイレの使用頻度にもよりますが、1回スタンプするとだいたい1週間は効果が持続します。
頻繁に掃除するのが難しい方はこのような便利アイテムを使ってみる価値はありますね。
タンク用洗浄剤をつかう
トイレタンクの中に洗浄成分の入った洗剤を入れておくとタンク内で洗剤が溶け、流すたびに便器内を掃除するというしくみです。
トイレタンクの上に設置するタイプと、トイレタンクの中に入れるタイプがあります。
メリットはトイレを流すたび掃除をしてくれるので掃除の手間が省けるということ。
デメリットは水の色がブルーになるタイプを選ぶと、自分の尿の色がわからず健康状態を確認できないこと。
また機種によっては使用できないものもありますので注意しましょう。
黒ずみを落とすテクニック
作業をする前にしておくべきこと
便器の中に水が溜まっていると洗剤が薄まってしまい、効果が発揮できません。
掃除をする前にあらかじめ水位を下げておきます。
やり方としては、灯油ポンプがあればポンプで吸い上げて水位を下げます。なければコップやバケツなどでくみ上げます。
クエン酸パックで頑固な汚れを撃退
黒ずんで頑固な汚れに試したいのがクエン酸。
ホームセンターやドラックストアなどに粉状のものが売られています。少量の水に混ぜてペースト状にして使います。
トイレットペーパーなどにペースト状にしたクエン酸を塗り、汚れの上に貼り付けそのまま数時間放置します。
そのあとブラシでこすると頑固な汚れがスルスルと落ちます。
そのときに取り残しがないようにクエン酸をしっかりこすり落とすことがポイントです。
そのままにしておくと固まってしまいこびりついてしまいます。
重曹とクエン酸を合わせて気泡を利用する
全体的に便器が汚い場合、クエン酸と重曹を合わせて使ってみましょう。
やり方は粉状の重曹を便器全体に振りかけ、水が溜まっているところにクエン酸を混ぜます。
クエン酸水にした水にブラシをつけ便器をこすると化学反応を起こして泡がブクブクと出てきます。
この泡によって汚れが落ち、すっきりきれいなトイレになります。
汚れが頑固な場合は、トイレットペーパーでパックし、数時間おいて水を流すときれいになります。
直接手でこするのが一番
頑固な黒ずみはブラシではピンポイントで落とせないことがあります。
確実なのは直接手でこすることです。
汚れに確実に手が届き、力も入れて作業ができます。
しかし素手では抵抗があるでしょう。使い捨てビニール手袋をはめて行いましょう。
サンドペーパーを試す
確実に汚れを落としたい場合、耐水サンドペーパーが効果があります。
ただし研磨するので使う場合は注意が必要です。
サンドペーパーは数字が大きいほど目が細かく傷つきにくくなるので、トイレの場合は1000から1500程度を選ぶようにします。
陶磁器製は傷はつきにくいもののコーティングが剥げてしまう場合もあります。
頻繁に使わずどうしてものときに使用する
また、プラスチック製のツヤのある素材は傷がついてしまいます。
便器によって使えないものもあるので、取扱説明書を確認して行いましょう。
また使用頻度も1年に1回程度に抑えるようにしましょう。
メラミンスポンジがおすすめ
サンドペーパーは傷の心配がありますが、メラミンスポンジであれば優しく汚れを落としてくれるのでおすすめです。
通常の大掃除の際はメラミンスポンジを使うようにしましょう。
プロが使う陶器用研磨パッド
※画像をクリックすると詳しい商品サイトに飛びます
耐水サンドペーパーの1500以上のもので、磨き見た目きれいになったとしても、目にみえる傷がつかないだけで、目に見えない細かい傷がつくことは防げません。
そうなれば磨いたときはきれいになっても、便器が汚れやすくなってしまいます。
そのためハウスクリーニングのプロは陶器用研磨パッドを使っています。
陶器よりも柔らかく、水アカよりも硬いため便器の表面に傷をつけず、水アカごと便器の黒ずみをとこすり落とします。
その他押さえておきたい掃除法
便器のふち裏にはサンポールを使う
フチ裏の汚れは気になるところです。
ブラシでは汚れに届きにくく確実に落とすことができません。
フチ裏汚れの原因は主に尿はねを放置して固まった尿石のアルカリ性の汚れが原因なので酸性洗剤で落とします。サンポールは塩酸9.5%のかなり強力な洗剤です。
汚れ落としのやり方
サンポールをしばらく汚れの部分につけて湿布し、トイレットペーパーを敷き、さらにサンポールを吹き付けそのまま1時間ほど放置します。
そのあとビニール手袋をつけた手でメラミンスポンジを使って汚れを落とします。
便座の裏側の汚れ落とし
便座の裏側は尿がはねて付着したまま放置してしまいがちで気づかないうちに黄ばんで汚れてしまいます。
『黒ずみを落とすテクニック』で紹介したクエン酸と重曹を使って黄ばみも落とすことができます。
尿汚れが原因の箇所なのでサンポールも有効です。
その場合、サンポールは垂れやすいのでトイレットペーパーを当てながら少し塗り、トイレットペーパーでカバーするように湿布し、5分程度してから汚れを落とし水拭きします。
ウォシュレットは軍手が一番
ウォシュレットのノズルの汚れはなかなか気づきにくいものです。
歯ブラシなどを使って掃除する方法もありますが、効果的なのはゴム手袋の上に軍手をはめ、軍手に洗剤をつけて洗う方法です。
軍手のざらざらした生地が汚れを掻き落としてくれます。
【先人の知恵】小麦粉+お酢
現代みたいに多種多様な洗剤がなかった時代は、小麦粉とお酢を使ってトイレ掃除をしていました。
結構効果的で、やり方は就寝前に便器に小麦粉を振りかけ熱したお酢をかけるだけ。
翌朝ブラシでこすれば落ちなかった汚れが簡単に落ちるというシンプルな方法。
手軽でエコなお掃除法です。
でも酢のツンとする臭いが気になると言う方はクエン酸で代用してもいいと思います。
コーラ
ネットでも話題に上ったことがある「コーラ」を使ったトイレ掃除。
コーラに含まれるクエン酸やリン酸がトイレ汚れに効果を発揮し、強力な炭酸で汚れを分解してくれるということで注目されました。
掃除方法は、トイレの便器にコーラをコップ1杯程度注ぎ、1晩おいてからブラシでこするというシンプルなやり方。
コーラのほのかな甘い香りが芳香剤代わりになり洗浄効果も意外とあるので一度試してみたい方法です。
衣類用の漂白剤
尿石の汚れに効果を発揮するのは衣類用の漂白剤です。
トイレ用も市販されていますが、衣類用の漂白剤でも十分対応できます。何よりあれこれと買い足す必要がないので洗剤の数も減らせます。
掃除方法は汚れのひどい部分に適量塗り、しばらく放置してブラシでこすります。
ただし、ウォシュレットなどのプラスチック部分に使用すると変色や変形してしまうことがあるので注意が必要です。
シャンプー
サンプルとしていただいたり、髪に合わなかったシャンプーは捨てていませんか?
実はシャンプーはとても優秀なトイレ掃除のアイテムになります。
シャンプーが便器をコーティングしてくれるので、汚れがつきにくくなり、なんと言っても香りがいいので芳香剤の替わりにもなります。掃除のときも泡立ちがいいので爽快感があります。
余ったシャンプーは捨てずにトイレ掃除に利用しましょう。
トイレに重曹を盛っておく
重曹をかわいいお皿などに盛ってトイレの棚においておきます。
重曹には消臭効果もあり、脱臭剤の替わりにもなります。
お掃除の際はそのままひとつまみして使用することもでき便利です。インテリア感覚でおいておくといいですね。
掃除道具はさっと取れるところに
トイレの掃除グッズをしまいこんでいると、使いたいときにさっと取れず億劫になってしまいます。
見た目より機能重視で出し入れや取り出しやすい場所に置くようにしましょう。
いつも使うブラシなどは片手で取りだせて、手を伸ばせば届く場所に置くことがポイントです。
最近では見た目もおしゃれなグッズが出ておりインテリアの邪魔をしません。
note
トイレの黒ずみを解消する方法は実にさまざまありました。
汚れが付着して日が経つと、落とすのに手間もお金もかかります。
早期発見、早期処理が望ましいのは言うまでもありません。トイレを毎日ピカピカにしてトイレの神様がべっぴんさんにしてくれるといいですね。