手芸店などに置いてあるラミネート加工の生地。
薄手のものからしっかりとした厚手のものまでよくみると種類もさまざま。
見た目通り水を通さないのでバッグやポーチなどの小物に適していて簡単に作れるのが魅力です。
しかしちょっとしたコツが必要。それをマスターして小物作りのバリエーションを広げましょう。
Contents
ラミネートの特徴
汁もれしない
ラミネート加工生地は水や汚れをはじいてくれるため、通勤通学のサブバッグやランチ用のバッグとして最適です。
急な雨でバッグの外側がびしょびしょになっても中が濡れないので重宝です。
切りっぱなしで作れる
ラミネート加工の生地は端の処理をする必要がありません。つまり切りっぱなしでできるのが最大の魅力です。
端の処理が不要なので、ロックミシンやジグザグミシンをかける必要がなくなります。
デメリットは失敗できないこと
ただし最大のデメリットはやり直しがきかないということ。普通の布であれば失敗してもその箇所をほといてやり直すことができます。
しかしラミネート加工された生地の場合、一度針を通してしまえば針の穴がしっかり開いてしまい、やり直すと失敗した箇所の穴が見えてしまいます。
またミシン作業もコツが必要です。
普通にミシンをすると生地の特性上、滑りません。縫いにくいというのが難点です。
ラミネート素材とナイロン素材の違いは
どちらも耐水性があるという点では同じですが、ナイロン生地はラミネート素材に比べ薄くてペラペラしています。
用途としては折りたたんで持ち運べるエコバッグなんかに適していますね。
ただナイロンは繊維の形状上、強度や吸水性、吸湿性、速乾性などはラミネート加工の生地に比べるとやや劣ります。
一方ラミネート加工とは、普通の生地をビニールでコーティングしたもので防水性があり、汚れにも強い素材となっています。
生地がしっかりしているので接着芯不要で、いろいろな小物が作れます。
ソレイアードのラミネート加工生地でバッグを作る
Souleiado(ソレイアード)って?
※画像をクリックすると詳しい商品サイトに飛びます
200年以上の歴史を持つフランスの生地ブランド。南フランスのプロヴァンス地方に伝わりプロヴァンスプリントと呼ばれる伝統的な生地です。
そのプリントは主にプロヴァンス地方の動植物をモチーフとしており、アネモネ、あかね、オリーブ、ひまわり、ラベンダー、薔薇などこの地方に多く自生または栽培される植物を染料として作られています。
ソレイアードというブランド名は、古いプロヴァンス語に由来し、「雨の後、雲間から差す一筋の光」を意味する。
縫う前に知っておきたいこと
ラミネート加工された生地はつるつるしていて非常に縫いにくいという声が聞かれます。
布と違ってビニール素材のため、ミシンに貼りつき針が進んでいきません。生地によってもすんなりと縫えるものとそうでないものがあるようです。
そこで縫い方のコツとしていくつか方法があります。
●テフロン押さえにする
※画像をクリックすると詳しい商品サイトに飛びます
押さえ金をテフロン押さえにします。
ミシンによっては付属品としてついていることもありますが、なければオプションとして購入できます。価格は1000円前後です。
●ニッティングスーパー
※画像をクリックすると詳しい商品サイトに飛びます
スプレー式のシリコン材です。
ラミネート加工生地に直接吹きつけ、滑りよくして縫います。
●トレーシングペーパーをかます
100均にも置いてあるトレーシングペーパーをラミネート加工した生地の上下にはさんで縫うとちゃんと滑り縫うことができます。
そして、”裏技”…
マスキングテープを貼って縫う
※画像をクリックすると詳しい商品サイトに飛びます
縫うところの上と下にマスキングテープを貼って縫います。
こうすると針が進み、縫った後はマスキングテープをピリピリ剥がせばOK。
縫い目もきれいです!
ミニトートバッグの作り方
材料
- 表布:ソレイアード生地…110cm幅×50cm
- お好みでタグ
Step1:型紙をとる
袋布2枚、袋口2枚、持ち手2枚ずつの型紙を作ります。
型紙を生地に合わせてずれないように裁断していきます。
まち針でとめれないので生地裏面にチャコペンシルなどで型紙をなぞるようにして線を引いて裁断しましょう。
そのとき型紙がずれないように文鎮(ぶんちん)などの重しをするかクリップで押さえるといいですね。
Step2:持ち手をつける
持ち手を半分に折り、両端をそれぞれ1cm折り、0.2cm幅のところをステッチします。
できた持ち手を袋布の表面の0.5cmのところに仮止めします。
Step3:袋布を縫い合わせる
袋布を中表に合わせて脇と底面をそれぞれ1cmのところを縫い合わせます。
袋口も両端1cmのところを縫い合わせます。そうすると袋口は輪になります。
Step4:マチを縫う
マチを縫います。図のように開いて縫い代を割ってきちんと合わせ、1cmのところを縫い合わせます。
このときまち針は穴があいてしまうため使えません。ダブルクリップなどで留めるといいでしょう。
Step5:袋口をつける
袋布をひっくり返して表にします。
袋口を袋布の表面に中表に重ね、持ち手をはさみます。脇をきっちり合わせて、1cmのところをぐるりと縫っていきます。
縫い終わったら袋布を再度ひっくり返し、袋口を折り返して、袋口の下を0.2cmの幅でステッチします。
ここは端はほつれないので折り返す必要はありません。
折り返すと却って厚みがでてしまい、アイロンで押さえることもできないためまっすぐな仕上がりにするのはやや難しいです。(私の見解です。)
そのままステッチしていきます。
できあがり
ラミネート加工生地で簡単、ミニトートバッグの完成です♪
タグをつける場合は、Step2の過程でつけておきましょう。
他にも口にファスナーをつけたりマグネットホックをつけたりとアレンジしてみるのもいいですね。
Note
- ラミネート加工の生地で滑りが悪いものは、トレーシングペーパーかマスキングテープを貼って縫いましょう。
- まち針が打てないので、代わりに挟むタイプのクリップを使いましょう。
- 端の処理はしなくていいですが、気になるかたはピンキングはさみでジグザグにするときれいに仕上がります。
関連エントリーはこちら