モノで溢れかえった我が家を見ると、げんなり…。
捨てなければいけないとわかっていても、いざ捨てるとなると躊躇するものばかり。
そのたびに悩み、手放す勇気も持てず…と、
捨てる勇気があれば苦労はしません。
断捨離は多くの人が実行できていないのが実情です。
スパっと捨てられるようになるにはどうしたら良いのでしょうか。
ものを処分するのも1つの苦行。
どうやれば決断できるのか、捨て達人たちの考え方をみてみましょう。
捨てる勇気を持つための3箇条
1)「使う」か「使わないか」が基準
TIptoe through my brains vomit / BaileyRaeWeaver
モノを溜めすぎて捨てれない方は、「まだ使える=もったいない」という発想から捨てることができないようです。
この「もったいない」が結構、曲者。
戦後のモノがない時代をくぐり抜けて来た両親に教え込まれた日本人魂は根強く息づいています。
モノを粗末にしない、大切に使う、捨てない…という考え方が根本にあるため、まだ使えるモノを捨てることにとても抵抗を感じてしまうのです。
そこで発想の転換を図ってみましょう。
果たしてこの「モノ」は、使うのか、使わないのか…。
このときに使わないけど、もったいないから…という考えは一旦置いておきます。
「まだ使えるけれど、私はこれを使うことはないだろう」
そう考えたとき、その「モノ」を置いておくスペースが無駄になりませんか?
賃貸であれ持ち家であれ、そのスペースにもお金はかかっています。
使わないものを大切に保管するための場所をお金を払ってまで確保するのはナンセンスだと思いませんか?
そう考えるとふんぎりがつきますよね。
2)まずは買わないようにする
それでも捨てる行為に躊躇(ちゅうちょ)するなら、いっそ買わないという決断をしてみましょう。
欲しいと思うものがあっても、そこでは買いません。
「喉元過ぎれば熱さを忘れる」というではありませんか。
衝動のまま買ったとします。
果たしてそれは有効に使えているでしょうか?
買ったことに満足してろくに使わなかったということはよくある話です。
例えばそのときにぐっと我慢して買わずにいたとします。
数日してその欲しいモノの存在自体忘れていることは案外多いのです。
若しくは、頭を冷まして考えたらそれほど欲しいモノではなかったということもあります。
まずは欲しいと思ったモノはひと呼吸置いて買わずにいましょう。
数日経っても欲しいと思うものこそ必要なモノです。
3.無理に捨てなくてもいい
捨てる行為は時としてストレスを感じます。
捨てることに抵抗を感じるのは未使用品や思い出の品ではないでしょうか?
それらの品はすべて処分する必要はなく、残しておいていいのです。
その残し方については後で述べますが、柔軟に考えていくと気持ちも楽になり断捨離がスムーズに進みます。
人間は誰一人として同じではないように、ものの片付け方も人それぞれ。できる部分からはじめて片付け上手になりましょう。
こんまり流捨て方のコツ
散らかり理由がわかれば断捨離は成功
片付かないというのは、シンプルにモノが多いというだけ。
モノが少なければ散らかりようがありません。
収納に入りきれない量のモノで溢れ、それは自分の管理を超えてしまっていることが散らかる原因となっています。
断捨離で有名なこんまりさん収納の基本は「棚に入りきらないものは処分」。
あえて新しい収納グッズを購入する必要はありません。
全部床に並べて検証する
まずは持っているものすべてを全部床に並べてみることからはじめます。
持っているものが全部見渡せるようにすることがポイントです。
そして、ひとつひとつのモノを見ていきますが、そのときに判断するポイントは
「ときめく」か、「ときめかない」かです。
ときめくものは自分に必要なモノ。
しかしその「ときめき」というのも抽象的すぎていまいちピンと来ないことも。
判断に迷うなら、とりあえずは確実に使うものだけを選んで分別し、曖昧なモノについては後で決めていくようにするとおのずと作業が進んでいきます。
確実に使うモノだけをチョイス
先ほども述べたように、捨てるものを選ぶのではなく、まずは確実に使うモノを選び出していきます。
確実に使っているものを選ぶのはそんなに難しい作業ではありません。
それが毎日なのか1週間に1回なのか、1ヶ月に1回か、シーズンごとなのかの頻度はありますが、その時期に使うモノは必要なものとして選びます。
処分しやすいのは、DM類やプリント類。最初にやりやすいところから始めるのもスムーズに断捨離を成功させるコツです。
次に食器やキッチン雑貨など。
食器についても滅多に使わないものが食器棚の奥に潜んでいたり、便利と思って買ったキッチン雑貨もほとんど使わずしまい込んでいたりと案外使わないものは判断しやすいです。
欠けた茶碗や湯呑は迷わず捨てる対象です。
断捨離のコツがわかっていくとどんどん判断がつくようになってきます。
しかし作業が滞ってしまうカテゴリの中に洋服(ワードロープ)と、思い出の品があります。特に断捨離途中で子どもの描いた絵など出てきたらとたんに判断が緩みますね。
これは後述しますが、安心してください。思い出をスッキリと取っておく方法はあります。
こんまりさんこと近藤麻理恵さんの「人生がときめく片づけの魔法」の第2弾です。
ときめきがわからない人へのガイダンスも掲載されており、片付け方のノウハウが盛りだくさんです。
ワードロープ編
着られるが「捨て候補」の衣類
断捨離でまっさきに候補となる服はサイズの合わない洋服類。
着ていて楽ではないし、見た目もよくありません。
「痩せたら着よう」と思って取っておいた服も処分対象のひとつ。
痩せてその服を着ようとしたときに流行おくれだと意味がありません。
それよりも痩せたらご褒美として新デザインの服を新調するという目標を立てたほうがダイエットの取り組みも楽しくなります。
捨てる基準は人それぞれ。
自分なりの基準を設け、1~3年ほど袖を通していない服は処分するというルールを作ってみてはいかがでしょうか?
明らかに着られない服は処分
愛着のある服でも、毛玉ができたセーターや、穴のあいた服、色褪せてしまった服などは処分対象です。
いつか補修して着ようと取っていたとしても、すぐに修繕しないのはそこまでの思い入れがない服です。
思い切って捨てましょう。
フリマやウエスにして活用
ブランドの高かった服などサイズが合わなくなったり、好みが変わってしまったものは処分するのは勿体ない気がしますね。
状態がきれいな服ならフリーマーケットやオークション、リサイクルショップに出すのもひとつの手です。
特にオークションは売れないだろうと思っていたものが、他人にとっては宝物だったりします。誰かに大事に着てもらえるなら本望ですね。
ヨレヨレになったTシャツは長く切ってTシャツヤーンにしましょう。
何か編んでもいいし、面倒であれば長方形にカットしてウエス(雑巾)として利用しましょう。フリース生地は床掃除の使い捨てシートの代わりになりますよ。
兵(つわもの)は着なくなったセーターをほといてマフラーや手袋など編んでいます。
どうしても捨てられないなら別の形に変身させて活用すると、罪悪感もなくなります。
思い出の品をどうするか
一番捨てにくいのが思い出の品
子どもが描いた絵や工作、昔のアルバム、手紙などの思い入れがある品は必要でないけれど、最も捨てられないモノですよね。
断捨離をするなかで一番悩むカテゴリです。
思い出の品は無理して捨てることはありません。
「Memory Box(思い出箱)」を作る
子どもの作品をすべて取っていたのでは保管場所も大変です。
思い出の品を保管するボックスをひとつ作り厳選して取っておきます。
滅多に使う(見る)モノではないので、天袋などの高いところに仕舞っておくと邪魔になりません。
思い出の品物は画像を撮って保存
厳選されなかった作品は捨てるのも心が痛いもの。
そんなときは画像に撮って保存しましょう。それなら保管場所も取りません。
子どもが幼稚園や学校で描いた絵はそのまま写してもいいですが、子どもに持たせて撮るとのちのちこのくらいのときに描いた絵なんだ…と思い出に残る画像になりますよ。
クラウドサービスを利用する
ただ画像も1年分、2年分…となるとかなりの容量を取ってしまいます。
CDやDVD、ブルーレイ、外付けHDDに保存する方法もありますが、データが壊れると全部見れなくなります。
それらに保存する場合は定期的にバックアップをとりましょう。
またパソコン内のドキュメントやピクチャに保存したままだと、パソコンの故障で復旧してもデータが残らない可能性が高いです。
私がおすすめするのはクラウドサービスを利用して画像を保存すること。
クラウドサービスとは、今までデータなどの保存は手元のコンピュータにしていたのを、ネットワーク経由でインターネット上に保存する使い方やサービスのことです。
インターネット上に保存しているため、手元のコンピュータが突然ダウンしても他のパソコンやスマホ、iPhone、iPadなどから情報を見ることができます。
私がオススメするのは、Dropboxとgoogleです。
無料で画像が保存ができ、友人とシェアすることもできます。
友人を招待してDropboxの容量アップ
Dropboxのイメージとして、パソコンのドキュメントやピクチャに当たるものと言えばわかりやすいでしょうか。
どの端末からも確認でき、共有フォルダを作ると友人間で画像や動画をシェアすることができます。
またスマホやiPhoneにDropboxのアプリを入れておけば、スマホで撮影した画像もクラウドに保存でき、スマホからパソコンで作ったエクセルやワードなどのデータも見ることができます。
突然、スマホが壊れた、失くした…というときにも画像はクラウド上に保存されているので安心です。
最初にインストールすると、2GBの容量がついてます。
Facebook、Twitterと連携させることで最大640MBもらえ、ツアーを見て段階を経ていくと容量がアップします。
また友人を招待すると500MBもらえ、最大で16GBまで無料で容量を獲得できます。
16GBあればかなりの画像の保存は可能です。
もし容量が増やせないということでも、最低2GBはあるのでドキュメントとして使用すると便利です。
こちらからDropboxをインストールできます。
詳しい操作方法についてはこちらで説明しています。
Google photosを活用する
パソコンで言うDropboxがドキュメントなら、Google photosはピクチャのイメージ。
スマホやiphoneで撮影した画像は、Googleフォトのアプリを入れておくだけで、自動的にクラウドに保存されます。
しかも高画質の写真2048×2048ピクセル以内の画像や15分以内の動画はぼ無制限、無料で保存されるのはうれしいですね。
厳密にいうと、1600万画素までの写真と1080Pまでの動画は容量制限がありません。
1600万画素をピクセルにすると、4:3だと4600×3400ピクセル、16:9だと5300×3000ピクセル。通常の写真なら十分すぎる大きさです。
もちろんパソコン内に保存してある過去の画像も保存することもできます。
便利なのはスマホやiphoneなどの端末からどこでもいつでも取り込んだ画像を閲覧できることです。またメールなどに添付することもできます。
この大容量の画像の保存をほぼ無料でできるなんて、さすがGoogle様って感じですね。
アカウントを持っていない方は、まずはグーグルアカウントを作っておきましょう。
そのあとアプリでGoogle Photosをインストールすれば、端末から撮った画像はグーグルに保存されます。
もちろんパソコン内にGoogleフォトをインストールしておけば、ピクチャに保存した画像は自動的にクラウド上に保存されます。
※2021年1月追記
2021年6月1日からは高画質保存についてはストレージ(15GB無料分)を使用しての保存となります。
画像は常に端末から閲覧
以前はアルバムを作り1枚1枚貼り付けていましたが、クラウド上に保存するようになってから断然便利に手軽に画像をみることができるようになりました。
アルバムは厚くて重たいので、1年分を1冊に収めたとしても本棚のスペースをかなり占めることになります。
また1年分1冊というのはかなり厳選した写真だけを貼り付けることになります。
その点、このクラウドサービスに保存であれば、ミスショットも含めたくさんの画像を保存することができ、厳選する手間も省けます。
また時系列に並んでいるため瞬時に閲覧できます。
本当の断捨離は、その画像さえも厳選して保存ということになるのでしょうが、ミスショットも思い出の1枚です。
子どもが作った工作なども子どもと一緒に写真を撮って保存しておけば思い出は残ります。
クラウドサービスを取り入れることによってどれだけ思い出の品の断捨離をすることが気持ち的に楽になったか計り知れません。
どうしても写真として残したい場合、プリントアウトもできます。
ぜひ実践してみてください。
パソコンで保存する場合、パソコン内や外付けHDDのみに保存するのは危険です。
私はやらかしてしまい、データを喪失してしまいました。
大切な画像データは、クラウド併用が安心です。
迷い箱を作っておく
どうしても決断がつかないモノについては、とりあえず「迷い箱」を作って解決しましょう。
6ヶ月後、1年後、2年後…の日付を箱のラベルに書いておき、予定日がきたら開けてみてみます。
もしかしたらそのときは迷わず決断できるモノも出てくるでしょう。
再決断の場でもすべて処分になる率は低いかもしれませんが、確実にモノを減らす方法のひとつです。
迷い箱は比較的目につきにくい場所に設置します。
存在感を消しつつも微妙なラインで意識できるクローゼットの天袋などがベストポイントでしょう。
捨てる勇気をもって得れること
脳が活性する
目の前にものが氾濫している状態は、片付けなければならないとどこかで気になっていて、実は脳にストレスをかけ続ける状態になっています。
家事や仕事に置き換えると、テーブルや机の上に未処理のものがあればそれだけ仕事が終わっていないことを示しています。
仕事を片付けるとセロトニンが増えて脳は安心感を取り戻し、余分なストレスが解消されます。
きれいに片付けることに意味があるのではなく、目の前に未処理の仕事を置かない状態をキープすることに意味があります。
未決なことがなくなったという安心感が脳を活性させるのです。
掃除が楽なのを体感する
一度段捨離をしてみた方は実感すると思いますが、そのあとの掃除が嘘のように楽です。
掃除するにはまず片付けをしないといけません。
モノで溢れかえった部屋の片付けをしてようやく掃除機やモップ掛けができます。
モノ自体が少なければ散らかることもなく、すぐに掃除に取り掛かることができます。
見た目の満足感を味わう
例えばホテルに泊まると気持ちがいいのはインテリアが素敵だとか、間接照明が生活感を払拭していることもあるでしょうが、それ以上に余分なものがないからです。
必要なものしかない空間だと妙に落ち着きます。これは断捨離したほとんどの方が味わっている感覚です。
捨てる勇気を持てたブログや書籍
なんにもないぶろぐ
夏帆さんが演じた「わたしのウチには、なんにもない」の主人公ゆるりまいさん宅の食器棚です。
自称「捨て変態」といっているほど、ものを捨てることに快感を覚えているようで、その捨てっぷりは感動を通り越して眩しすぎるくらいです。
ここまでの段捨離ができるなんて、もう尊敬でしかありません。
少ない物ですっきり暮らす
家族4人、3LDK暮らしの中道ミニマリストやまさんのお宅です。我慢するのではなく「待つ」楽しみをと、かなりすっきりしたお部屋で生活を楽しんでおられます。
Note
次から次へと新しいもので溢れている日常に身をおく私たちは、せっせとモノを買い、新しいモノに目移りし、所有してもさして執着もしない感覚が当たり前になりつつあります。
モノをひとつ所有したら、それに愛着をそそぎ、大切に丁寧に使っていけばモノも本望。
本当に必要なモノしか身の回りにない生活ってなんだか素敵に思えませんか?