甘酒は『飲む点滴』と言われるほどあらゆる効果がある飲み物です。
昔から伝わる飲みものに先人の知恵が隠されています。
その効果・効能を知れば納得。これは飲まずにはいられません。
でも、酒と言うからにはアルコールが入っていると思いきや、ノンアルコールの甘酒もあり、それってどっちがホント?と思ったことはありませんか?
そんな甘酒の違いや効果、飲むタイミングなど気になる甘酒について掘り下げてみました。
甘酒に秘められたパワー
飲む点滴といわれる理由
「甘酒」と聞いてもあまりピンとこない方も多いのでは?
お酒なのにアルコールが入ってなかったり、アルコールが入っていても何だか甘くお酒のように感じなかったり。
しかしそんな「甘酒」にはすごいパワーが潜んでいます。
最近よく「 飲む点滴」と呼ばれることが多い「甘酒」。
なぜそんな風に言われるようになったのか…。
これには理由があり、点滴に含まれている栄養素、主にビタミンB群、アミノ酸、ブドウ糖、オリゴ糖が甘酒にも含まれていることからそのように呼ばれ出しました。
甘酒の栄養成分
甘酒の栄養成分を見てみると、
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンB6
- 葉酸
- 食物繊維
- オリゴ糖
- アミノ酸
- ブドウ糖
と、ざっと挙げただけでこれだけの成分が含まれており、そのいずれも私たちの健康や美容には欠かせないものです。
点滴を受けることなくこのような栄養成分が手軽に摂れる「甘酒」は見過ごせません。
実は夏に飲む飲み物
「甘酒」と言うと、温めて冬に飲むイメージが定着していますが、江戸時代では夏バテ防止のため夏に飲まれていました。
「夏の風物詩」といえば「甘酒」と言うくらい庶民に親しまれていた飲み物なんですね。
(余談ですが、ちなみにお金持ちは「うなぎ」が夏の定番だったようです。)
甘酒に含まれるブドウ糖やビタミンB1群は疲れをためにくくするため、疲労感を感じやすい夏バテのときに摂ると効果があります。
米麹VS酒粕
米麹でできた甘酒
甘酒には米麹で作るもの、酒粕で作るものの2種類があります。
その違いを見てみましょう。
麹はノンアルコール
米麹の甘酒は、お粥状態にした米に米麹を入れ発酵させて作ります。ほんのりとした甘さは砂糖ではなくでんぷんの自然な甘みからくるもの。
そして米麹と酒粕の甘酒の違いは、アルコールが含まれているか、いないか。
米麹にはアルコールが含まれていないため、麹で作られた甘酒はノンアルコールです。
アルコールが入っていないので、お子さんや妊婦さんも安心して飲むことができ、もちろん朝飲んでも大丈夫。
いや、むしろ朝飲むことによって、甘酒の栄養分が体を動かしたり頭を使うエネルギー源となり、元気な1日を過ごせます。
ダイエット中の方にも安心!米麹甘酒のカロリーは 100g あたり81Kcalと低いので気にせず飲めます。
何よりダイエット中は甘いものを我慢しがち…。甘酒のほんのりとした甘さを口にすることでストレスも軽減されリバウンドするのを防げます。甘酒はダイエットサポートとしては最適な飲み物ですね。
朝から飲めるのが、ノンアルコールの米麹の甘酒ね。
酒粕で作られた甘酒
酒粕の甘酒は、日本酒などのもろみを圧縮したあとに残る白色の固形物をお湯で溶き、砂糖を加え加熱して作ります。
酒粕も栄養が豊富ですが、酒粕にはアルコールが含まれているためお子さんには飲ませることができません。また砂糖を入れ甘くしているためカロリーも麹の甘酒に比べ100gあたり227Kcalと高くなります。
良質な睡眠には酒粕
とは言え、酒粕の甘酒が米麹の甘酒に劣るということではありません。
目覚めが良くない…、睡眠はとっているはずなのに眠いなど睡眠ストレスがある方には酒粕の甘酒がおすすめ。
酒粕の甘酒は、清酒酵母で作られており、清酒酵母には深い睡眠を作ってくれるアデノシンという脳内物質を活性化する働きがあると言われています。
良質な睡眠は時間ではなく深さに密接な関係があります。
質のよい睡眠を取ると脳や体がリフレッシュし、記憶を整理整頓でき、成長ホルモンが分泌して体を修復してくれ免疫力もアップします。
寝る1~2時間前にコップ1杯の酒粕の甘酒を飲みましょう。
寝る前に酒粕の甘酒を飲むと、リラックスしてぐっすり眠れるのね…
甘酒のスゴイ【10】の効果
【1】美肌になれる
ビタミンB2を中心とするビタミンB群は、肌の調子を整えてくれ、必須アミノ酸は肌の乾燥を防いでくれます。
必須アミノ酸は体内では生成できず、食べ物で摂らなければなりません。
甘酒には、トリプトファン・リジン・メチオニン・フェニルアラニン・トレオニン・バリン・ロイシン・イソロイシン・ヒスチジンの9種類の必須アミノ酸やその他のアミノ酸が豊富に含まれています。
【2】新陳代謝がよくなる
甘酒には脂肪分を消化してエネルギーに変える酵素「リパーゼ」のほか代謝に関わる酵素が100種類以上含まれています。
酵素は代謝には欠かせない大切な栄養素の1つで、体内の酵素が減ると代謝が悪くなり、老廃物や毒素がたまり太りやすい体質になります。酵素によって代謝がよくなると老廃物や毒素も排出され腸内環境が整いダイエットに貢献してくれます。
【3】便秘の改善
甘酒に含まれる「植物性乳酸菌」は、胃酸や胆汁に強く生きたまま腸に達することができ、整腸作用と 便通改善の効果が期待できます。
また大腸まで届いた「オリゴ糖」は、ビフィズス菌などの善玉菌のエサになり、腸内で善玉菌をどんどん増やしてくれ腸内環境を整えてくれます。あわせて食物繊維も含まれていることから 便通改善にはもってこいの食品です。
【4】髪がサラサラになる
米麹の甘酒にはビオチンというビタミンの一種が含まれており、皮膚・粘膜・髪の毛の健康を保ちコラーゲンの成分を促進します。
髪をつくるタンパク質もサポートしてくれツヤツヤで健やかな髪にしてくれます。その他、甘酒に含まれるコウジ酸もきれいな髪を作る効果があると言われており、内側から美しい髪を作ります。
【5】疲労回復
疲労回復には十分な休養とバランスのよい食事が1番です。甘酒の成分をみると、滋養強壮に効果のある成分が多く含まれているため、 毎日摂り続けることによって疲れにくい体質に改善してくれます。
飲む点滴と言われる理由は、私たちの体に必要なブドウ糖・ビタミンB群・必須アミノ酸などの栄養素がすべて含まれている食品であり、点滴成分とかなり近いからですね。
【6】リラックス効果
意外なことに甘酒には疲労回復に加え、リラックス効果もあります。
甘酒に含まれるアミノ酸の1種パントテン酸やGABAがストレスを軽減させ、 疲れを癒す効果があると言われています。
甘酒を飲んでほっと一息。
コーヒータイムに甘酒を取り入れましょう。古くから親しまれてきた甘酒には計り知れない効果や効能があります。
【7】血圧抑制
血液の中にはアンジオテンシンIというホルモンが多く含まれ、ストレスや肥満、塩分の摂り過ぎによってACEという酵素が活発になり、アンジオテンシンIを悪いホルモンであるアンジオテンシンIIに変えてしまいます。
これが血管を収縮させ、塩分の排出を阻み血圧を上昇させます。
米麹の甘酒に含まれるペプチドはアンジオテンシンIIに変えるのをブロックし、血圧上昇にブレーキをかけてくれます。
【8】目の下のクマを改善
最近、目の下のクマを改善する効果があるという研究結果が報告されています。目の下のクマは睡眠不足などで血液の流れが悪くなることが原因。
甘酒を飲み続けると 血流がよくなり、クマがだんだん薄くなると考えられています。
まだ研究中のため飲む量や時間など具体的なことは不明ですが、目の下のクマを改善する効果は期待できます。
【9】免疫力アップ
腸内環境が整うと、免疫力もアップします。
私たちの体全体の免疫細胞の約60%は腸にあり、この腸内の免疫細胞を活性化するのが善玉菌。腸内で善玉菌が増えればおのずと免疫力もアップするということですね。
免疫アップの効果を期待するなら、 まず1週間継続して就寝2時間前に飲むのがおすすめです。
【10】糖尿病予防
糖尿病は、体内のインスリンというホルモンの作り方や使いかたに問題が生じ、血液中のブドウ糖(血糖)が多い状態になってしまう病気です。
それならば、砂糖不使用の米麹の甘酒が糖尿病には安全のようですが、実は 酒粕の甘酒が糖尿病には良いと言われています。
その理由は、酒粕には糖の吸収を抑える物質が含まれており、タンパク質の分解吸収を促す物質も持っています。またビタミンB群は余分な糖分の排泄を促すため、 糖尿病の予防効果に期待が持てるからです。
しかし糖分を接収することには変わりないので医師に相談してコントロールしましょう。
飲むタイミングや量で効果倍増
朝飲む
お酒と名がつくことから、夜に飲むイメージのある「甘酒」ですが、米麹の甘酒は朝飲むと消化のエネルギーが排便に使われ便通をよくしてくれます。
また基礎代謝が上がり、脳の働きも活発にしてくれます。朝食時に1杯の甘酒を飲んで活力ある1日を過ごしましょう。
ダイエット目的なら
ダイエット目的なら、1食置き換える方法があります。
甘酒は低カロリーながら多くの栄養素を含んでいるため栄養を摂取しながら摂取カロリーを抑えることができます。
また、置き換えることで内蔵を休めデトックス効果が期待できます。朝または夕食に実践してみましょう。
置き換えはできないという場合、甘酒を食前に摂ることで血糖値を上げ、食べ過ぎを防止します。間食として甘いものを摂るときに甘酒にすると、程よい甘味で満腹感も得られるため間食を我慢せずストレスもたまりません。
アイチエイジング目的なら寝る前に
リラックス効果のある甘酒はストレスも軽減します。
身体は夜の時間には副交感神経が働きリラックス状態になります。しかし身体が興奮状態だと、交感神経が働きリラックス効果を得ることができません。
甘酒には 興奮を鎮めてリラックス状態へと身体を導いてくれる作用があります。
リラックス効果を得るためには甘酒を就寝前に飲みましょう。寝ているときに肌は再生されることから、アイチエイジング効果にもなり、さらには疲労回復、美肌へと導いてくれます。
1日200ml程度を目安に摂る
こんなに体にいい「甘酒」。
毎日飲んで活力を高めたいところですが、気になるのがカロリー。
米麹の甘酒は砂糖不使用とはいえ、カロリーはあります。お湯のみ1杯ほどの 80ccの量で約65kcal。
1日にたくさん飲むよりも、1日コップ1杯を継続して飲み続けることが大切です。続けることによって腸内環境が整い、免疫力もアップします。
おすすめ甘酒
麹からできた甘酒
天然麹のあまざけ
コストコにも取り扱いのある「天然麹のあまざけ」は、ノンアルコールで、優しい味わい。
お子さまでもゴクゴク飲めます。
国産米と国産米麹で作られた天然仕込みの甘酒です。
- 原材料:糖類など一切使用せず良質の米麹と米のみだけの自然な甘さ
- 内容量:720ml
国菊あまざけ
【送料無料】篠崎 国菊あまざけ985g瓶×2ケース(全12本)
※最新の情報は商品ページをご確認ください
- 原材料:米麹と米のみから糖化させたストレートタイプの飲料
- 内容量:900ml
“米”にこだわった甘酒です。
国産の食米を使用するのはもちろん、複数の産地からそのときの最適なお米を選定し仕入れて、おいしい甘酒を甘酒専門の職人がていねいに作っています。
日本酒・焼酎・甘酒部門それぞれに製造責任者を置き、徹底的な品質の管理・向上を行っています。
国菊 黒米甘酒
篠崎 国菊甘酒 黒米 あまざけノンアルコール 900ml×4本(福岡県)
※最新の情報は商品ページをご確認ください
- 原材料:米、米麹(黒米10%使用)
- 内容量:900ml
こちらは国菊の黒米で作られた甘酒です。
こってりとした食感で風味があり深いコクがあります。
黒米はポリフェノールやビタミンを多く含んでいるので美容効果も期待できます。
八海山 麹だけでつくったあまさけ
八海山 麹だけでつくったあまさけ 825gペット容器入(送料別)甘酒 あまざけ あま酒 砂糖不使用 八海山 でんぷん 米麹 ギフト 発酵 栄養食品
※最新の情報は商品ページをご確認ください
- 原材料:米麹(国産米)
- 内容量:410g
新潟県八海山で麹だけでつくられた甘酒です。やさしい甘味とすっきりとした上品な味わいが特徴です。甘酒が苦手という方でも飲みやすいと評判のある甘酒です。
遠藤酒造場「造り酒屋の甘酒」
※最新の情報は商品ページをご確認ください
- 原材料:米(国産)、米糀(国産米)
- 内容量:900ml
甘酒のおいしくないイメージを覆す圧倒的な飲みやすさは、お子さんでもゴクゴク飲めます。自然由来の栄養成分がたっぷり含まれているので老若男女問わず誰でも安心して召し上がれます。
酒粕からできた甘酒
大関 甘酒 瓶詰
大関 甘酒 瓶 190g x5【代金引換不可・産直の為同梱不可】
価格: ¥289 (税込)
※最新の情報は商品ページをご確認ください
- 原材料:砂糖、酒粕、澱粉、生姜、蜂蜜、食塩、酸味料
- 内容量:190g
ワンカップでお馴染みの大関からしぼりたての酒粕に砂糖と蜂蜜を加えた瓶詰の甘酒です。
そのまま電子レンジであたためられるのがいいですね。生姜の風味が効いたやさしい舌ざわりの甘酒です。
榮太樓 和菓子屋のあま酒
※最新の情報は商品ページをご確認ください
- 原材料:液糖、酒粕(米(国産)、米麹)
- 内容量:770g
純米大吟醸酒粕使用。 国産米山田錦100%使用した無香料・無着色の安心して飲める甘酒です。
おいしくアレンジして飲む方法
豆乳をブレンド
甘酒と豆乳を1:1の割合でブレンドして混ぜます。
甘酒のくせ隠しに豆乳を加えるとマイルドな味になり飲みやすくなります。
豆乳に含まれる大豆イソフラボンという成分は抗酸化物質で、抗酸化物質は活性酸素をやっつける働きをしてくれ米麹の善玉菌との相乗効果で肌荒れに効果を発揮します。
さらに豆乳にはビタミンB群も豊富に含まれシミやシワの改善にも効果が期待できます。
生姜を加える
生姜には身体を温める成分が含まれています。
すりおろした生姜を加えて飲むと風邪予防にもなり、身体もポカポカします。
チューブの生姜でもOKです。
きな粉を混ぜる
きな粉は豊富なタンパク質とビタミン・ミネラル類が含まれています。
食物繊維やオリゴ糖も含まれており甘酒と一緒に摂ると効果がさらに倍増です。
ココアを加える
ココアは甘酒の香りをカバーしてくれるので、甘酒の香りが苦手な人や小さなお子さんでも飲みやすくなります。
食物繊維が多いココアと甘酒を組み合わせると腸を刺激する便秘解消効果をダブルで期待できます。
小さなお子さんには冷たくしてバナナも一緒に加えればチョコバナナ風になって喜んで飲んでくれますね。
Note
甘酒に馴染みのなかった方も、いいことづくしの甘酒に関心がでたのでは?
おいしく飲んでどんどんきれいになりましょう。
甘酒を飲むときは、温めすぎないように。加熱によってせっかくの酵母やビタミンBが失われてしまいます。
目安は60度以下です。
ダイエットを意識するなら米麹、リラックスしたいなら酒粕と飲み分けてみては?
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