新社会人は内定も決まり、いよいよ新生活に向けての本格的な準備にかかり、大学受験中の方は最後のラストスパートに励んでいることでしょう。
志望した学校が自宅通学困難であればいよいよ一人暮らしの準備に入ります。
私は、当ブログでハンドメイドを中心とした暮らしにまつわるブログを書いていますが、本業は不動産会社で働く現役宅建取引士です。
住宅の賃貸仲介は、2月から4月の春までは転勤・入学に伴う新居探しで繁忙期真っ只中です。
そこで不動産会社からの目線ではじめて物件を探すという方に探し方のコツなどお手伝いいたします。
Contents
賃貸物件を探すにはまず何をする?:物件探しのコツ
まずはネットで物件をリサーチ
物件を探す最初の取り掛かりはまずはネットで検索をオススメします。
住みたいエリアの賃料相場などを把握するためにも、ぜひ見てみましょう。
いきなり不動産会社に出向いても、満足のいく情報が得られるとは限りません。そうするといくつもの不動産会社を回る羽目になり、結局は時間の無駄。
まずは検索サイトから家賃相場や物件がどんなところにあるのかをざっくりと見てみましょう。
住みたいエリアを決める
漠然とひと通り見たあとは、住みたいエリアを決めましょう。そしてそのエリア内で空き物件情報を見ていくうちに相場がだんだん分かってきます。
自分が希望するエリアの相場が分かれば不動産会社に出向いたときに高めの賃料のものを薦められても、高いと言うことができますが、相場を知らないと鵜呑みにするしかありません。
一般的に街の中心から遠ざかるほど賃料は安くなり、駅から離れるほど賃料は安くなっていく傾向はあります。
ただしこれも物件次第です。
新築や築浅物件だと駅から離れていても高い物件はあります。
徒歩〇分は?
駅まで徒歩〇分というのは、物件から駅までの直線距離ではなく、実際の道のりをもとに距離を表示しています。
ただここでポイントなのが、駅の入り口までではなく駅の一番近い敷地部分までの距離を指しているということ。
たとえば地下鉄のように改札口についてそこから乗り場までが長いエスカレーターに乗って移動しなければならない場合もその時間は含まれていません。
不動産会社が提示する駅から〇分というのは、80mを1分と換算して出しております。
途中の信号や踏切などの待ち時間などは一切含んでいません。
また駅から〇分という表記は、同じ物件でも不動産会社によって多少に違いがあります。
車で通れる道で算出する時間と、人しか通れない道で算出するのとでは違いが生じます。大体の目安としてみておきましょう。
ではちゃんとした所要時間を知りたい場合は?
物件を決めるときには実際に歩いてみて時間を測るのが一番ベストです。
もしかしたら思った以上に長い信号で待たされる、表記時間より早く駅に着いたなど体感することができます。
可能なら通勤・通学の時間帯などに歩いてみるのが一番いいですね。
同じ物件を複数の不動産会社が掲載、そのわけは…
検索サイトをよく見ると、同じ物件が複数の不動産会社から紹介されていることが多々あります。
これは貸主(物件のオーナー様)が、複数の不動産会社に依頼している物件で、表記をみると「媒介」になっていることが多いようです。
中には「貸主」となっているものもありますが、
これはその不動産会社が物件のオーナーということで、他の不動産会社でその物件を見かけたらその不動産会社が自分のところだけでなく他の不動産会社にも募集のあっせんをお願いしているということです。
このような物件は多数の不動産会社が取り扱っているため、問い合わせをしている最中でも他で決められてしまうというケースも少なくはありません。
その物件が「専任」と表記してあれば、
その不動産会社が貸主から専属で依頼を受けている物件なので、他で決まってしまうということはありません。
ただ、繁忙期(2月~4月)は、専任でその不動産会社でしか扱っていないと言えど、大きな不動産会社であれば営業マンも多数いるわけで、社内で物件の争奪戦となっているケースもあります。
また窓口を必ず専任の不動産会社が行い、その不動産会社が物件を早く決めるため他の不動産会社に情報を流しているケースもあります。そうなれば他の物件と条件は同じ。
気になる物件は営業マンに押さえておくようにお願いしましょう。
いざ決めるとなったときに他のお客さまで決まってしまったということもあり得ます。
また、賃貸であれば専属の不動産会社がそのまま管理をしているケースも多いようです。
わかりやすく言えば入居が決まったあともその不動産会社がお世話してくれるということです。
ネット上の物件情報に惑わされない
まずは不動産ポータルサイトで物件を探してみましょう。
先ほどお話ししたように同じ物件が複数の不動産会社から紹介されているものや、その不動産会社しか紹介されていない物件などあるのがわかります。
また、ポータルサイトでは紹介先の不動産会社のHPにリンクするシステムになっているものがほとんどなので、気になる不動産会社があればHPを覗いてみるのもいいと思います。
その不動産会社がどのエリアに強くて、どんな物件を持っているのかわかります。
HPを持たない不動産会社でも、そのサイト内にPRのページはありますので、参考にしてみましょう。
アットホームな雰囲気の不動産会社もあり、昔ながらの不動産屋さんという感じの会社もありで特徴がわかります。
不動産ポータルサイト
HOME’S
総掲載物件数793万件あり、物件数ではNo.1。
at home
加盟不動産会社54000店以上を誇る住まいのエキスパート。
SUUMO
住まいのお役立ちノウハウが充実しており、SUUMOジャーナルなど不動産のことがよくわかる記事を多数掲載。
レオパレス
一人暮らし、単身赴任なら家具・家電付き物件が便利。
壁紙を自由に選べる物件やロフト付き物件などおすすめ物件がたくさん。
不動産屋さんを選ぶコツ
物件問い合わせはメールで!
これはいいなと思った物件があれば、まずメールで問い合わせするようにしましょう。
メールを送ってから返信の連絡を迅速に行ってくれる会社は社内教育が行き届いているところが多いようです。
逆に数日たっても連絡がないところは要注意。
これは不動産会社に限ったことではないですが…。この会社、大丈夫?と思ってしまいますよね…。
この会社の雰囲気というのは非常に大事です。
物件は生ものです。(業界ではよくこのような言い方をします。)
いいと思う物件は誰もがそう思っている物件です。
これにしたいと決めたときに迅速に対応してくれる業者でないと、他の方に先を越されてしまいます。
飛び込み訪問はNG
最初に飛び込みで行くと満足な情報が得られない場合があると言いましたが、
それは飛び込みで行った場合、窓口の営業担当が他のお客さまの予約があり、そちらの対応しているとなかなかすぐには対応してもらえない場合があるからです。
また物件を選んで、内見してというのは思った以上に時間がかかるもの。
店頭であれでもない、これでもない…と物件を物色する作業はお互い時間を要します。
全く無知な状態で飛び込むと営業マンはそこから説明しなければならないわけで、通常の月に比べ多忙な時期でもあるのでなかなかじっくりとは打ち合わせできないかもしれません。
店頭に足を運ぶのは、見たい物件を決めてからのほうがスムーズです。
見たいと思った物件と併せて営業マンのアドバイスで他の物件も見てみましょうということもあり、打ち合わせ時にはなかった新着物件の紹介などもしてもらえるかもしれません。
あらかじめ物件を決めてからスムーズに内見するには、事前に打ち合わせをしておくのは必要ですね。
「管理」と「仲介」について
「管理」と「仲介」の違い
不動産会社には2種類あり、
貸主から委託されて部屋や建物を管理、維持している「管理会社」と、貸主または管理会社から物件の情報を得て入居者を紹介する「仲介業者」があります。
それぞれの特徴を見てみましょう。
管理会社
ここでいう「管理会社」とは管理しながらも自ら「仲介」も行っている不動産会社のことです。
純粋に管理だけ行っている管理会社は「仲介業者」に物件の紹介をすることが多く、直接客付をすることは少ないので、物件の広告を一般向けには行っていないところが多いようです。
メリットとしては、物件を直接管理しているので契約後もその会社がメンテナンスを一手に引き受けてくれます。
例えばエアコンが故障したなど入居中のトラブルもその会社に連絡すればいいのでスムーズです。
管理会社(ここでいう管理会社とは仲介業も兼ねている会社のことです)は、自社が貸主から預かっている管理物件を優先的に決めようする傾向があり、優先的に管理物件を薦めてきます。
仲介業者
仲介業者とは、空室の物件に入居者を募集して契約する業者のことです。
貸主から依頼を受けた賃貸物件に対して広く募集をし入居者を決め、賃貸借契約を結ぶまでが業務となります。
紹介する物件が管理物件ではないので、公平な目で物件を選び、紹介してくれる。
例えばエアコンが故障したなど入居中のトラブルもその会社に連絡すればいいのでスムーズです。
これは正直いい営業マンとの出会いがポイントになってくるということ。
やはり物件を知り尽くした営業マンが、いち早くお客さまのニーズをつかみ取り、いかにニーズにあった物件を紹介できるかにかかってきます。
そのような営業マンと出会うことが実はいい物件を決めることができる最大のポイントなのです。
Note
以前は物件探しと言えば、不動産会社に飛び込んでというスタイルでした。
まだまだそれでもOKですが、できれば効率よくスムーズに行いたいもの。
ネット環境が整っている現代はそれを使わない手はありません。しかし前述したとおり物件は生ものです。
掲載されている物件がいつまでもあるとは限りません。
また未掲載の新着物件も不動産会社に行くことで紹介してもらえるパターンもあります。
まずはネットで検索、
候補にあがった不動産会社をいくつか決めて内覧という段取りがスムーズです。