日本の発酵食品の代表といえば、なんといっても「納豆」。
昔から健康にいいと薦められてきました。海外でも納豆の人気が高まっています。
でもあの独特なニオイが苦手という人も多いのでは?
特にお子さんはあまり得意でないようです。
納豆に潜むパワーとみんながどんな食べ方をしているのか?
またいつ食べると効果的なのか検証してみました。
納豆にふくまれる栄養素を検証!
納豆のすごい効果1:脂肪燃焼
納豆にはビタミンB2が多く含まれており、食事で納豆を食べると、一日に必要なビタミンB2の半分近くを摂取できるとも言われています。
ビタミンB2は、体内にたまりすぎた脂肪をスムーズに燃やしてくれる働きがあり、ダイエットには欠かせない食べ物です。
またビタミンB2は、肝臓機能の向上にも効果があるといわれ、アルコールの分解を円滑に進めるため、酒の肴に納豆を一品加えるだけで二日酔い防止になります。
ビタミンB2が不足すると、唇や舌、目などの粘膜系の弱いところに影響が出てきます。
口内炎の原因の多くはビタミンB2不足からきているものらしいです。
納豆のすごい効果2:腸内環境を整える
納豆は食物繊維を豊富に含んでいるので、便秘改善や美肌効果があります。
納豆に含まれる食物繊維はゴボウの約2倍あるとのことです。
またネバネバの正体は、ポリグルタミン酸。
これは胃壁を守ったり、腸管内の老廃物の通りをよくしたりするなど体にとって毒となるものを外に排泄してくれる役割を果たします。
納豆のすごい効果3:美肌や若々しさを保つ
納豆に多く含まれる「大豆イソフラボン」は、女性ホルモンの「エストロゲン」に似た働きをしてくれます。
エストロゲンは肌の新陳代謝を高め、髪にハリやツヤを与える効果があります。
また大豆イソフラボンは、月経前症候群や骨密度の低下など、女性ホルモンの低下やホルモンバランスの乱れが原因の不調を軽減し、乳がんを予防する効果も期待できます。
例えば大豆イソフラボンを多くとっている人は、ホットフラッシュ(更年期障害による、ほてり・のぼせ)が見られにくいという報告もあるようです。
大豆イソフラボンは女性にとってはぜひ摂りたい食品だと言えますね。
納豆のすごい効果4:血栓予防
納豆には血栓を溶かす酵素、「ナットウキナーゼ」が含まれています。
ナットウキナーゼは、血液にできてしまった血栓を溶かす効果があります。
よく「血液さらさら~」と言われるのは、このナットウキナーゼのおかげです。
ナットウキナーゼは脳梗塞、心筋梗塞、動脈硬化や老人性痴ほう症などの血栓疾患の予防に役立ちます。
納豆のすごい効果5:骨粗しょう症の予防
納豆にはビタミンB2をはじめ、いろいろなビタミン類が含まれていますが、
中でもビタミンKは他の食品と比べて特に多く含まれています。
その量は野菜類の5~10倍とも言われています。
ビタミンKが果たす役割としては、骨にあるたんぱく質を活性化させ骨の形成を促す働きがあり、骨を強くしてくれます。
実は納豆の消費量の多い地方の方は骨折の発生率が低いとの調査結果が出ています。
納豆には多くのカルシウムも含まれているため、骨の強化に効果があります。
またカルシウムはイライラを防止して精神を安定させる働きもあるので、普段からカルシウムが不足しがちなお父さんや、成長期のお子さんにはぜひ摂ってもらいたい食品です。
骨がやせてくるお年寄りにも必要な栄養素と言えますね。
納豆のすごい効果6:血中コレステロールを下げる
納豆の原料の大豆は「畑のお肉」といわれるほど、良質なたんぱく源として認められています。納豆はヘルシーなたんぱく質補給に最適です。
納豆のたんぱく質に含まれる不飽和脂肪酸には、血中の脂質を低下させたり、血小板の凝集能を抑えて血栓ができにくくする働きがあります。
また納豆のたんぱく質には、生活習慣の原因となる血中コレステロールを低下させる効果が期待できます。
納豆の効果的な食べ方
納豆は夜食べた方がいいって本当?
納豆と言えば朝ごはんの定番のようなイメージがありますよね。
朝食に納豆を食べている方も多いのでは?
もちろん、朝食としてぜひ摂ってもらいたい食品ではありますが、
実は夜食べるほうがより効果があることがわかりました。
納豆に含まれるナットウキナーゼは血液をさらさらにしてくれる効果があります。
人は寝ている間の深夜から早朝にかけて血栓を作りやすくなります。
これを防いでくれるのがナットウキナーゼです。
そのナットウキナーゼが効果を発揮するのは、
納豆を食べたあと2~8時間後からという報告があります。
つまり夕食に食べると夜寝ている間に効果を発揮してくれるということです。
温度管理も必要
実はナットウキナーゼは高温になると死んでしまいます。
なので夜食べるときは熱を加えずそのまま食べるようにしたほうが、血液さらさらの効果を得ることができます。
また同じ血液をさらさらにしてくれる、玉ねぎ、らっきょ、オリーブオイルと一緒に食べるとより効果的です。
納豆と一緒に食べるとおいしいもの
定番から意外なものまで
納豆の食べ方と言えば、
納豆についているタレとネギや、タレは使わず醤油に少しからしも加えてというのがオーソドックスですね。
私もその食べ方でずっと食べていました。
しかし全国津々浦々、地域によっても一緒に食べるものが違ったりします。
他の方はどんなものと一緒に食べているのでしょうか。
気になったので検証してみました。
試してみてこれはいける!と思ったもの。
中にはこれはちょっと…というものもあり、
納豆の新しい食べ方を発見。
面白いので列記してみました。これはというものがあればぜひお試しあれ!
定番の醤油
やはり、定番中の定番は「お醤油」
あまり変わったものをかけると納豆本来の味が損なわれる、タレでは甘すぎる。
これがないと納豆ではない!と、やはり日本人に支持されているのは万能調味料の醤油のようです。
ネギ
ネギは辛味を出していいアクセントになります。
また風味もよくなるし、見た目もグリーンが入っておいしそうに見える、などからネギも人気が高いですね。
生卵
納豆と生卵の組み合わせは相性抜群という人はとても多いですね。
納豆と生卵を混ぜてもいいですが、あつあつの玉子かけご飯の上に納豆をトッピングしてもおいしいですね。
からし
納豆にからしを入れると辛味が効いて納豆の味を引き立ててくれます。
しかし、からしを入れる理由は他にもあるのです。
冷凍や包装技術がまた発達していなかった江戸時代では、夏場はアンモニア臭が発生してとても強烈なニオイだったとか。
からしはその強烈なニオイとネバネバを抑えるために入れていたとの話があります。先人の知恵ですね。
梅干し
梅の果肉に含まれるクエン酸やリンゴ酸などの有機酸には、内臓脂肪を燃やして肥満を防止してくれます。
納豆と一緒に食べると相乗効果で、ダイエットも期待できる?
キムチ
同じ発酵食品同士ですが、一緒に食べると意外と合います。
キムチのトウガラシに大量に含まれるカプサイシンは、脂肪の燃焼を助けます。
また低エネルギー、高タンパクな納豆にはダイエットに必要となるビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。
そして、キムチの乳酸菌は納豆菌をエサにしてどんどん増えます。
納豆菌を乳酸菌と一緒にとると、乳酸菌の増殖を助けることがわかっています。
血圧・コレステロールの減少、血行促進・肥満防止・免疫力の向上効果などがあるキムチと一緒に食べると最強パワーの健康食品であることは間違いないですね。
マヨネーズ
マヨラーならもうとっくに試している?
意外と合う納豆とマヨネーズの組み合わせ。ツナ缶を加えれば最強レシピ。
ラー油
辛いものが好きな方はやみつきになる組み合わせです。
ラー油を入れると全く別の納豆料理に変貌します。
納豆好きな方は騙されたと思って一度やってみてください。
私は正直ハマってしまいました。
わさび
からしが合うならわさびも合うのでは?
とわさびを試してみたら意外と合うと答えた方が大勢いました。
あなたはわさび派?からし派?
海苔
日本ののりを刻んでいれてもおいしいですが、韓国のりもまた違ったテイストでGOODです。
大根おろし
食欲がない日や、胃が重たいときはこの組み合わせがベスト。
大根おろしに含まれるジアスターゼが消化剤の役割を果たしてくれます。
しらす
しらすの塩気が程よくておいしいと評判です。
玉子の卵黄を混ぜるとさらにおいしいですね。
めかぶ
メカブと納豆を食べ始めた人のなかには、
「硬い便が軟らかくなった」
「4~5日に1回の排便が毎朝になった」
「便臭ばかりか口臭・体臭もしなくなった」
「肝機能値が正常化した」など、
うれしい効果を実感している人が多いようです。
もずく酢
もずくのヌルヌルも整腸作用があり、納豆と一緒に摂れば腸内環境はばっちりですね。
おくら
納豆のネバネバとオクラのネバネバ、ダブルの効果で栄養満点ですね。
海鮮丼などにしたら見た目もキレイ。
チーズ
納豆をトーストに乗せて、チーズをトッピングしてオーブントースターで焼くだけ。
忙しい朝に、簡単で栄養満点の朝食のできあがりです。
みょうが
みょうがと納豆の組み合わせも意外と合うのです。
みょうがは輪切りでもいいし、千切りでもOK。
青じそドレッシング
青じその香り、ドレッシングの旨み、ほのかな酸味でサッパリしておいしいです。
トマトの角切りを加えると、お酒の肴にもなりそう?
砂糖
※上記画像をクリックすると詳しい商品サイトに飛びます
秋田限定?納豆に砂糖と醤油でいただきます。
気になる納豆の賞味期限
もともと腐っているのに賞味期限とは?
スーパーに売られている納豆のパッケージを見ると、賞味期限が記載されています。
しかしよく見ると意外と短いですよね。
冷蔵庫に入れたままにして食べようとしたところ、賞味期限が切れていたなんてこともよくあります。
でもよく考えたら、
そもそも納豆は腐っているのにどうして賞味期限があるのでしょう?
また何を目安にきめているのでしょうか?
「腐っている」のではなく「発酵している状態」
納豆は腐っていると思われているようですが、実はそうではないのです。
納豆は腐っているのではなく、「発酵」している状態なのです。
「腐っている」状態と「発酵」している状態の違いと言えば、どちらも菌が繁殖している状態であることは変わりません。
両者の違いは、
人にとって「有害」なものなのか「無害」なものなのかということです。
腐っているのは有害な菌が繁殖している状態で、
発酵は無害な菌が繁殖している状態を指します。
納豆は、人に無害な菌が繁殖している食品なので、「腐っている」とは言えないのです。
れっきとした食品である以上、納豆に賞味期限があるというのは納得できる話です。
賞味期限が短い理由
納豆は作る際に発酵処理をします。
このとき発酵を早めに切り上げて一番おいしいタイミングで納豆を冷却させます。
その状態のものがスーパーなどに陳列されているのです。
当然、時間が経てば冷却効果も弱まり、再び発酵が始まります。
おいしいタイミングを逃した納豆はどんどん発酵が進み風味が変わってしまいます。
そのために納豆の賞味期限は比較的早めに設定されているのです。
賞味期限切れの納豆は食べれる?
納豆の賞味期限は、購入してからだいたい5~10日くらいになります。
納豆の賞味期限は数日過ぎたくらいでは、人に有害ではありません。
発酵状態が続いている限りは人に害を与えないのです。
先ほど述べた風味が多少変わっているかもしれませんが、あえてそのような状態にした納豆を好む方もいるようです。
しかしあまりにも発酵が進んでしまった場合などは有害な菌が発生している可能性もあります。
腐敗の進んだ納豆は、白っぽく、ニオイも変化しています。
お酢を混ぜたよう酸っぱいニオイがしたら少し危険です。
またアンモニアや苦みを感じるニオイがすることもあります。
ニオイでわからなければ、お箸ですくってみましょう。
糸があまり引かないようであれば腐敗している可能性があります。
そのような場合は、口にするのはやめておいたほうがいいかもしれません。
納豆の保存方法は?
納豆は20度くらいになると発酵が進みます。
納豆菌は生きており、暖かい場所にでると活動を始めます。
発酵が再開されると納豆のニオイが強くなり、次第にアンモニア臭が発生してしまいます。
そうなればおいしくないので基本的に常温保存は向いていません。
冷蔵庫での保存をオススメします。
どうしても常温で保存したい場合は、10度以下になる季節にしておいたほうがよいでしょう。
納豆の冷凍保存は?
納豆は冷凍保存することができます。
買ってきたパックのまま冷凍することもできますが、冷凍焼けなどによる乾燥やニオイ移りを防ぐためにパックから出して、タッパーやラップ、フリーザーパックなどに入れ替えて冷凍したほうがよいでしょう。
その際、密封してしまうことがポイントです。
冷凍しても納豆菌は死ぬことはありません。
冷凍すると納豆菌は殻に閉じこもり休眠状態に入ります。
解凍し、20度くらいの温度になると再び発酵が始まります。
解凍は食べる前の日に冷蔵庫に移して解凍するか、常温での自然解凍がいいでしょう。
余談ですが、
息子が中学の時の修学旅行先の旅館で出された納豆がカチコチに冷凍されたままでとても食べれなかった…という思い出話がありました。
きっと解凍し忘れたのでしょうね。笑笑
Note
日本古来から伝わる「納豆」は日本人が誇る発酵食品。
そんな納豆をおいしくいただける食べ方を多く知っておくと便利ですね。
栄養価も高く、健康維持には欠かせない納豆。
またお値段もリーズナブルで節約レシピとしても一躍買いそうです。
いろいろ試してみて家族の健康、腸内美人を目指しましょう。