ヨガの基本は呼吸です。
呼吸をしっかり行うことにより、脳が覚醒し、身体の隅々に血液が行き渡り、細胞全部が活性します。
その呼吸法をマスターしたら実際にポーズをとっていきましょう。
ヨガのポーズの中で一連のアーサナ(ポーズ)を繰り返す太陽礼拝というものがあります。
ヨガ初心者の方はまず太陽礼拝を繰り返すことで身体に変化が訪れます。
太陽礼拝のシークエンスを徹底解説いたします。
太陽礼拝(サンサルテーション Sun Salutation )とは?
photo credit: Stuck in Customs Sunrise In Fort Lauderdale via photopin (license)
太陽礼拝とは、別名「サン・サルテーション(Sun Salutation)」と言い、文字通り太陽に向かって行うヨガです。
呼吸と動きを合わせて、連続した動き(ポーズ)を行います。
呼吸と動きを途切れることなく動かしていくことで、身体のなかに十分なエネルギーを溜め込み、そして発散していきます。
太陽があがる朝行えば、身体が目覚め、そして一日を活発に活動できるようになります。
そして心にも影響するので、仕事などの集中力も増していきます。
太陽礼拝の動きや流れはヨガの種類によって変わりますが、基本的な効果などは、どれも心にも身体にも作用していくので、自分に合った太陽礼拝を見つけてみてください。
太陽礼拝の効果
身体全身を温めて脂肪燃焼します。
筋肉や関節をほぐして緩める効果もあります。
上半身、下半身を動かすことで、股関節やひざ関節にまたがる大きな筋が伸びて血行をよくしてくれます。
- 身体の不調
ストレス解消、うつ、更年期障害、腰痛、心臓、肺、背骨矯正、肩こり、ぜんそく、冷え性、代謝アップ、生理不順、消化不良、倦怠感、骨粗鬆症、高血圧、へん平足、鼻炎、神経痛、自律神経の調整
- ダイエット効果
骨盤矯正、太もも、二の腕、足首、ふくらはぎ、手首、ウエストの引き締め効果
- 美容効果
顔と首のたるみ、しわ、くすみ、顔色が良くなる、小顔、ほうれい線
などに効果があるとされています。
太陽礼拝のポーズの流れ
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太陽礼拝(スーリア・ナマスカール)とは太陽に向かって礼拝する一連の動作です。
この一連のポーズは、身体全身を温め脂肪を燃やし、硬くなった筋肉や関節をほぐしてくれるので、ヨガのウォームアップとして行われます。
これだけの動作でもとても効果があります。1つ1つの呼吸と動作をゆっくり大切に繰り返すことによって、全身を動かし汗が出てきます。
天を仰ぐように、両手を高く上げるポーズは上半身の運動になり、前屈するポーズは、股関節や膝関節にまたがる大きな筋が伸びて血行を良くしてくれます。
全身に太陽の新鮮な恵みを受け入れるイメージで、呼吸を意識して新しいエネルギーを取り入れながら、一連のポーズを行っていきましょう!!
太陽礼拝(1)
1肩の力を抜いてまっすぐに立ち、両手を胸の前で合わせて合掌します。まっすぐ立ちながら両手を合わせ15秒ほどポーズを維持します。
このとき姿勢はもちろん呼吸を意識するようにします。
2ゆっくりと息を吸いながら、両手をまっすぐ上に持っていき手のひらを合わせます。
両足は足裏で地面を押すようにしっかりと立ちます。
体は手に引っ張られていくイメージで視線は上にもっていきましょう。
3息を吐きながら状態を前に倒し、お腹と太ももを近づけます。
両手の横にそれぞれ手のひらをつけます。
床に手がつかないときは膝は曲げても構いません。
決して無理をせず気持ちいいと思えるところまでで大丈夫です。首の力は脱力します。
4息を吸いながら背中が地面と水平になる位置まで状態を起こし、背中とお腹を伸ばして指先は床につけます。
目線は前に持ってきます。このとき膝を曲げていてもよいです。
5息を吐きながら片足から後ろへまっすぐに伸ばし、つま先だけ床につけます。
6両足をそろえます。
両腕で体を支えながら頭からかかとまでがまっすぐになるようにキープします。
7脇を締めた状態で肘を曲げ胸が床に着く手前で保持します。
肘は後ろを向いています。
8膝を先に落として腹部を前方にスライドさせます。
肘は腰の両脇にあります。
9上体の前面を床につけてうつ伏せになります。
脇を締めたままつま先を伸ばして足の甲を床につけます。
両足を腰の幅に開き、息を吸いながら両手で床を押し上半身を持ちあげて反らせます。
下腹部は床にしっかりとつけておき視線は斜め上にもっていきます。
(上向きのコブラのポーズです)
10息を吐き出しお腹を下げて床に手と足を接地し、太ももの上を押し背骨全体を伸ばします。
ここで3呼吸長く呼吸します。
(下向き犬のポーズ)
11息を吐きながら手のひらで床を押し、つま先を立てて天井の方へ背中とお尻を持ち上げます。
このとき腰を上に押し出すようにして上に上げます。
座骨を引き上げかかとを床につけて背中をしっかりと伸ばします。
お尻を頂点とした三角形を作り、両手足の4点で保持し首はリラックスさせます。
体が硬い場合は、かかとを少し浮かしてみてもいいです。
ゆっくりと3~5回呼吸をしましょう。
(ダウンドックのポーズです)
12息を吸いながら前を見て膝をゆるめながら、1歩ずつ足を前に進むか、両足を揃えてジャンプし手と手の間に足を運び膝を伸ばします。
そのまま背筋が曲がらないように注意しながら伸ばしましょう。
視線は斜め前にむけましょう。
膝を曲げてもよいので背中とお腹を伸ばして指先は床につけます。
13息を吐きながら上体を前に倒し、お腹と太ももを近づけます。
両足の横にそれぞれ手のひらをつけます。
膝は曲げても構いません。首の力を抜きましょう。
14息を吸いながら両手をまっすぐに上に持っていき手のひらを合わせます。
両足は足裏で地面をおすように。
体は手に引っ張られていくイメージで視線は上をむけましょう。
15肩の力を抜いてまっすぐに立ち、両手を胸の前で合わせて合掌します。
以上15のポーズを繰り返します。
太陽礼拝(2)
1)山のポーズ
マウンテンポーズ(Mountain Pose)
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頭上から一本の糸で引っ張られているようなイメージでまっすぐ背筋を伸ばして立ちます。
肩の力を抜いて骨盤をまっすぐ正面に向けます。
そのとき足の裏がしっかりと地面についていることを意識しましょう。
お腹は内側にぐっと引き寄せて、お尻が突き出ないように尾骨は大地の方へ向けるイメージで。目線は前方にむけます。
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ゆっくりと呼吸をしながら胸の前で合掌します。
(アンジャリ・ムドラー[Salutation Seal、合掌のムドラー])
ここで今の体の状態、心の状態を観察してみます。
あせらずにじっくりと瞑想しましょう。
手を上に上げるポーズ、上向きの礼拝
アップワード・サルート(Upward Salute)
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息を吸いながら両手を空に上げます。
このとき肩に力は入れません。
耳と肩の距離を長くして肩の力を抜きまます。
リラックスした状態を保ちます。
深い前屈のポーズ
ディープ・フォワード・フォールド(Deep Forward Fold)
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息を吐きながら前屈し手のひらを床につき、指先は足先と同じラインに揃えます。
胸とももをぴったりとくっつけます。
無理をせず、膝は曲がっても構わないので、坐骨は空に向くように意識しましょう。
肩の力は抜いて首はだらんと下ろし目線は後方へ向けます。
ここで力を抜き切ることがポイントです。
半分の立位前屈
スタンディング・ハーフ・フォワード・ベンド(Standing Half Forward Bend)
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息を吸って指先を立て、今度は膝を伸ばして上体を半分上げ、目線はやや前方にむけましょう。
首の後ろが詰まらないように優しく前をみましょう。
板のポーズ
プランクポーズ(Plank Pose)
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息を吐きながら手のひらを床に着き、吸いながら足を後方へ伸ばします。
首、肩の力を抜くように、肩甲骨を下げ、耳と肩の距離を引き離します。
お腹をぐっと引き寄せ、目線は大地の方へ向けましょう。
足先から頭の先まで、一枚の板になっているようなイメージで一直線を意識します。
四肢で支える杖のポーズ
フォー・リムドゥ・スタッフ・ポーズ(Four-Limbed Staff Pose)
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身体一直線のまま息を吐きながらひじを曲げ、お腹は引き締めたまま目線は大地の方へ向けます。
このとき腕はなるべく直角になるよう、ひじの真下に手首がくるように意識します。
上向きの犬のポーズ
アップワード・フェイシング・ドッグ・ポーズ(Upward Facing Dog Pose)
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息を吸いながら上体を前方へスライドさせ、足の甲を床につけてひじを伸ばし目線は斜め上へむけましょう。
このとき恥骨、もも、骨盤は大地から浮かせます。
首、肩の力を抜くように、耳と肩の距離は遠ざけます。
下を向いた犬のポーズ、下向きの顔の犬のポーズ
ダウンワード・フェイシング・ドッグ・ポーズ(Downward Facing Dog Pose)、
ダウンドッグ、ドッグポーズ(Down dog、Dog Pose)
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つま先を立てて、息を吐きながらゆっくりとお尻を空高く突き出します。
上半身で体を支えるよりも、後ろに重心がかかる意識です。
上半身と下半身で大地を引き裂くようなイメージです。
背中は反らないようにお腹に力を入れます。
またここでも首と肩の距離は遠ざけるようにして、首、肩周りの力を抜きます。
慣れてきたらここで呼吸をもう何度か繰り返してみましょう。
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目線を手と手の間に向け、そこをめがけて足を片方ずつ戻し、息を吸ってひざを伸ばして上半身を軽く上げ、指先は大地につけたまま、目線はやや前方へむけましょう。
深い前屈のポーズ
ディープ・フォワード・フォールド(Deep Forward Fold)
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息を吐きながら手の平を大地につけ、胸とももをつけて深い前屈です。
ここではひざが曲がっても構いませんので、坐骨は空に向くように意識します。
ポーズは無理をせず、自分が気持ちいいと思ったところで静止しましょう。
他人と比較しないのもヨガなのです。
手を上に上げるポーズ、上向きの礼拝
アップワード・サルート(Upward Salute)
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息を吸いながら上体を起こし、両手を空に上げます。
山のポーズ
マウンテンポーズ(Mountain Pose)
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息を吐きながら両手を胸の前で合掌
(アンジャリ・ムドラー[Salutation Seal、合掌のムドラー])をします。
ここで今の身体の状態、心の状態をもう一度観察してみます。
最初の先ほどのこのポーズの時とどのような変化を感じられましたか?
しばらく目をつぶって味わってみるのもいいかもしれません。
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呼吸が整ったら一度大きく息を吸って 吐きながら合掌を解いて両手を身体側に戻します。
ヨガのおすすめYoutube動画
実際に動画を見たほうがイメージがつくかと思います。一緒にやってみましょう。
太陽礼拝は微妙にやり方が違います。自分に合ったものを選びましょう。
Sivananda Yoga 太陽礼拝 Yogalog
「Sivananda Yoga 太陽礼拝」のサンプル動画です。
2:03の動画なので時間がないときも手軽にできます。
朝ヨガ お家で太陽礼拝A by Akiko Nakamura
太陽礼拝をいっしょに毎日やっていきましょう!
ポーズの名前を紹介しながら一連の流れをご紹介しています。6:58の動画です。
Yoga 5 Minute Practice Sun Salutation A in Ashtanga Yoga
英語の動画です。動画を見ながらできるので、一緒にやってみましょう。4:07の動画です。
PINDAYOGA Surya Namaskara
小鳥のさえずりとリラクゼーション音楽にのせての太陽礼拝です。
癒し空間に誘う暫しのひと時を堪能してください。音を聞くだけでもリラクゼーション効果を得られます。
太陽礼拝のコツ
太陽への感謝の気持ちを込めて、太陽のエネルギーを受け継ぐという意味がある太陽礼拝。
室内で行う場合も自然の力を感じる気持ちで行いましょう。
ポーズが整ったらポーズごとに30秒ほど自然呼吸をしながらキープするのがポイントです。
決して無理をせず、自分が気持ちいいと思うリズムやスピードで行いましょう。
Note
太陽礼拝の一連のポーズをするだけで身体がすっきりします。
時間がないときでもひと呼吸落ち着かせて、一連のポーズを1サイクルでもやると、リフレッシュした自分に気づくはずです。