突然降り出した雨。あいにく傘を持ち合わせていない…。
こんなとき、あなたならどうしますか?
きっと大半の人が近くのコンビニに立ち寄り、味気ないビニール傘を買ってその場をしのぐのではないでしょうか。
そして問題はその後…。
その傘、大事に使いますか?
今、日本で消費されるビニール傘の量は1年間で1億3000万本。
そのうち1年以内に廃棄される傘は5000万本とも言われています。
私たちの子どもたちの未来を見たとき、ひとりひとりがエコに貢献し、なおかつ便利に過ごせたらちょっとだけ幸せになるような気がしませんか?
そんな中、傘のシェアリングにとりくんでいる企業があります。
少しいい話、そして私たちにも便利なお話です。
傘をシェアリングするということ
傘って持ち歩くの不便じゃない?
先日、外出時に突然雨が降ってきました。
朝は晴れていたのに、聞いてないよ。そうは言っても背に腹は代えられない。コンビニへGo!
てっきり100円でビニール傘が買えると思っていたら(いつの時代ですか?)
現在では600円くらいするのですね。
しかも75cmとかの大きいサイズしか売っていない。
それでも雨をしのぐためには、贅沢なんて言っていられない。それしかないのでしぶしぶ買う。
でもその後、我が家の玄関に置きっぱなしにされたビニール傘はなかなか日の目を見ることはありません。
だって雨が降るとわかっていたら自分が選んだ好きな柄の傘を持って行くでしょ?
でもまだ雨が降っていないときに傘を持ち歩くのってなんとなく不便。
折りたたみ傘も持ってますが、地味に面倒くさい。
使うときはいいけど直すときに折り目に合わせて畳むのが意外と億劫だったりして…。
傘のシェアスポット
そんなとき、雨が降っていたら近くのシェアスポットに置いている傘を、手軽に使うことができれば便利ではないですか?
そんな便利なものがあったらぜひ、ぜひ利用したいと思いませんか?
そうは言っても、そんなんでお金なんて払っていたら買ったが早いし、安上がりではないか…。
傘のシェアリングの話を聞いたとき、私もそう思いました。
でも
10分1円って聞いたらどう?
例えばシェアスポットから近くの駅まで歩くのに30分以上かかるなんてこと滅多にないですよね。せいぜい10分から15分くらい。
例え30分借りたとしても3円…。
しかも最近のコインパーキングみたいに最大料金が設定されていて、それがなんと600円。
600円って言ったらコンビニで買うビニール傘と同じ値段!
このような取り組みをしているのは、
アイカサという企業で、設立まだ間もない会社です。
アクションリーダーの丸川氏は、幼いころから隣に住むおばあちゃんに必要なものは借りて、また近所の方が持たないものは貸したりしてモノをシェアする環境にあったようです。
その培った精神もあるのか、自分自身で所有するよりも稼働率が低いものはみんなでシェアしたほうがきっとハッピーとの考えからシェアリングに賛同されたようです。
ビニール傘寄付願い
でもどうしてそんなに安価でレンタルができるの?
そのからくりが少し見えてきた。
アイカサでは、ビニール傘の寄付を呼び掛けています。
私たちが使用しなくなった傘の寄付を受け、シェアリングとして再利用しているというわけ。
そのまま破棄されてしまう傘、
その傘の行方はどうなるかご存知ですか?
私たちの役に立とうと生まれた傘は、私たちに見向きもされず、失くしてしまっても大して気にもかけられず、遺失物として遺失物センターに届けられます。
廃棄物として届いたあと、3か月後に引き取り手がない場合、埋立地へと行くのです。
なんか、悲しくなりません?
それになによりもったいない。資源の無駄遣いですよね。
傘についてはいろんな取り組みがなされています。
傘を使ってリユースする作品などさまざまあります。
という私も傘でエコバックを作っています。
でも、傘のシェアリングっていう発想までは至りませんでした。
廃棄されて埋め立てられてしまう傘なら、どこかで誰かの役に立ったほうがよくないですか?
将来、もしかしたら寄付した傘を知らずに使っているのは私や、あなたかもしれません。
どうやって利用するの?
アイカサのアプリを起動して、マップに表示される近場のレンタルポイントを探します。
↓
現地に赴き、アイカサの傘についているQRコードをアプリでスキャンするだけ。
↓
レンタル開始:10分1円
↓
雨が止んだら返却(傘立てのQRコードをスキャン)
シェアリングのエリアは?
現在は渋谷駅周辺を中心にシェアリングされています。
将来的にはもっと多方面に拡大していく予定のようです。
もしなくしたらどうしたらいい?
もし借りていた傘を壊してしまったら、そのまま返せばアイカサさんのほうで管理してくれるそうです。
ただし紛失の場合は最大料金が600円なのでそれだけの金額は負担する形になります。
万が一の場合も、それほど気にせず傘を借りられるというわけですね。
今後の展望
まだまだエリアは狭いですが、今後の展望に期待したいですね。
傘をシェアするという発想は、私たちの未来をよりよいものに変えていくように思えてなりません。
私たちが今取り組まなければならないことは、限りある資源を大切に共有していくこと。
私たちは本気で傘の時代を変えようとしています。
傘はシェアした方が便利でより環境的にも持続性があります。 アイカサは生活のインフラになれるように目指していきます。 東京では一雨降ると約20万本近くの傘が売れると試算があり、
コンビニでも常に傘の在庫が切れないように数多く準備されていま す。 今はまだ新しい傘を共有する概念を作り、15年後に「
昔って雨降ったらビニ傘をみんな買っていたらしいよ」 って雑談が聞こえたらとても嬉しいです。
アイカサさんの想いが伝わり、私はこのブログを書かずにいられませんでした。
ただまだまだ課題は山積されています。
借りた傘を返さない、傘のシェアスポットまで濡れて行かなければならない等々。
シェアスポットについては、オフィスにも置いてもらえるよう、働きかけをしている最中のようです。
ビルのエントランス付近にシェアスポットがひんぱんにあれば、この上なく便利で使い勝手がいいものになるでしょう。
私が住む福岡にも、この傘のシェアリングが浸透し、気軽に傘をシェアできる日が来ることを願ってやみません。
傘のシェアリングに興味がある方はこちらのHPを覗いてみてください。
i-Kasa アイカサ