手湿疹に悩んでいませんか?
私は筋金入りの手湿疹発症患者です。もう十数年と言わずつき合っている疾患。
決してアトピーではない(自称)のですが、
突然痒みに襲われ、
かゆくて痒くて
もう痒すぎて、いけないとわかっていても掻きむしってしまい、
ボロボロの手に…
皮膚科に行ってステロイドを処方してもらい、飲み薬を飲むと状態は落ち着くものの、また再発をくり返し、いつまで経っても完治しない状態のまま早20年以上。
その中で皮膚科をどれだけ変えただろうか…。名医と言われるところがあればとりあえず行ってみます。
そして処方を受けたあとは、確かに治ります。どこの病院も。
でも再発するんですね、これが…。
なかなか完治にはなりません。
恐らく手湿疹に悩んでいる方は、私と同じような症状かと…。
そしてこのたび病院を変えてみたところ、私を見るや否や、ヘアカラーが悪いんでは?と言われ、パッチテストをすることに。
そこで意外な事実が判明…。
手湿疹の原因を突き止めることが肝要
これだけ状態が長引くと、評判がいいと言われる皮膚科に足を運んで受診してみるのですが、全然合わないところもあり、これは治るかも…と期待が持てるところもありで、
ここ10年以上、お世話になっていた皮膚科がありました。
再発はするものの、酷くなったときに受診し、先生が調合した塗り薬と、飲み薬を服用するとすぐに良くなり、暫く続けることによってだんだん元の状態に戻り、いい状態がしばらく続き、
そしていきなり痒くなる。
そしたらまた受診し、塗り薬を塗って…のくり返し。
そのサイクルがだんだん長くなっていったので、何となくそれでやり過ごしておりました。
こちらはまあまあ酷いときの状態…
この手の画像を見せられても気持ちのいいものではないので、小さくしております。
綿手袋を常時着用
その皮膚科の指導が、綿手袋の着用。
まず水には触れない。当然食器洗いをするときは、綿手袋をしてその上にゴム手袋。
状態が酷いときは、水には絶対触れてはいけない。いわゆるお姫様生活をしなければ治らないとやや現実離れした指導でした。
なので綿手袋は常時着用しておりましたが、これがなかなか面倒くさい。
食器洗いだけなら綿手袋、ゴム手袋を着用して作業するのはいいのですが、調理中だとそうは言ってられない。
調理の合間にサッと包丁やまな板、調理器具を洗いたいというときに、いちいち脱着をくり返しながらの作業は案外時間が取られ、その間に鍋にかけていた調理物が焦げたらどうするん?って感じで現実的ではない。
しかし素手で行ったあとの突然襲いかかる痒みに見舞われるよりはマシなので、こんな面倒なことをやっておったわけでして…。
しかしこの方法は意外と有効で、十数年これでやっておりました。
綿手袋は調剤薬局で購入したり、ドラックストア、100均セリアでは4枚入り(2双)で売られています。綿であれば何でもOK。
水に触れない…ということが、手荒れを治すためのもっとも近道。
ところが、行きつけの皮膚科の先生が引退してしまいました。
さて、どうしたものか…
佐藤製薬パッチテスト
そのあと皮膚科をいくつか変えて見るなかで、口コミで評判がいいと言われるところに診てもらうことに。
先生、見るや否や、ヘアカラーが怪しい…と。
そしてパッチテストをしてみることに。
パッチテストは佐藤製薬のものを使用。1~24項目あり、背中に貼りつけ、48時間後、72時間後の状態を見るというもの。
- 1.ニッケル…金属
- 2.ラノリン…油脂
- 3.フラジオマイシン…抗生物質
- 4.クロム…金属
- 5.カインミックス…局所麻酔剤
- 6.香料ミックス…香料
- 7.ロジン(精製松脂)…樹脂
- 8.パラベンミックス…防腐剤
- 10.ペルーパルサム…樹脂
- 11.金…金属
- 12.コバルト…金属
- 13.p-tert-プチルフェノールホルムアルデヒド樹脂…樹脂
- 14.エポキシ樹脂…樹脂
- 15.カルバミックス…ゴム硬化剤
- 16.黒色ゴムミックス…ゴム老化防止剤
- 17.イソチアゾリノンミックス…防腐剤
- 19.メルカプトベンゾチアゾール…ゴム硬化剤
- 20.パラフェニレジンアミン…染料
- 21.ホルムアルデヒド…防腐剤
- 22.メルカプトミックス…ゴム硬化剤
- 23.チメロサール…水銀化合物
- 24.チウラムミックス…ゴム硬化剤
背中にシートを2枚貼りつけます。私は入浴をしたかったので上から防水シートを貼ってもらいました。
48時間後(つまり2日後)に最初の結果をみます。
さらに72時間後(3日目)に最終結果をみます。
私は17番の防腐剤ホルムアルデヒドにアレルギー反応を示していました。
イソチアゾリノンミックス
(クロロメチルイソチアリゾン、メチルイソチアリノゾン)
外国製化粧品、洗い流すタイプのシャンプー・リンス、工業用防腐剤など
外国製化粧品は今のところ使用していない、工業用防腐剤も思い当たらない…。
とすると、
洗い流すタイプのシャンプー・リンス?!
てか、シャンプーって洗い流さないタイプを使っている人のほうが稀と思うんですが…。
先生曰く、20番のパラフェニレジンアミン(毛染めなど)でアレルギー反応を起こす方が意外と多いと言うことでしたが、私の場合はシャンプー・リンスだった。
確かに台所仕事するときは、食器用洗剤が手につかないように、しっかりゴム手袋で防備して臨んでいましたが、シャンプーするときって、まさかの素手。
ここに考えは及ばなかった…
そしてそのシャンプー・リンスに使われている防腐剤が問題…。
確かに最近手湿疹を再発したのは、シャンプーの銘柄を変えてから…。
うおぉぉぉ…
しっかり成分表示がされている。
迂闊にもこれを素手で触りまくりながらシャンプー・リンスを施していたわけでどうりでアレルギー反応が出たわけだ。
ところで
毛染めでアレルギー反応を起こす場合、美容室だと当然美容師さんが行ってくれるので自分の手には触れないはず。
ところが、その後の毎日シャンプーをするときに少しずつ染料が溶け出して、手に触れることによってアレルギー反応を起こすということです。
話を戻して
以後、この防腐剤が含まれているものを一切触れないだけで、手湿疹の症状が今のところ改善。完ぺきに完治というわけではありませんが、原因が分かっただけ対策のしようがあるというもの。
ステロイドの塗り薬を塗ると、確かに治りますが、再発を繰り返してしまいます。それよりも原因物質を避けるほうが断然手の負担はかからなくなります。
手湿疹に悩んでいる方、長引いている方は、一度パッチテストを皮膚科で受けてみることをお薦めします。
ステロイド剤を塗布するときの有効法
最後に、今回の皮膚科で教えてもらった薬の正しい塗り方。
ステロイド剤など塗ったときに、いかに薬を留めておくかが重要。最低5時間は薬を肌に乗せておかなければいけない。
その方法は、薬を塗布したらビニール手袋をはめておくこと。最低5時間!
就寝前に塗ってビニール手袋をはめたまま就寝。
空気の逃げ場を作るため、指先はカットしておくようにしましょう。
手に密着するタイプでは、ゴム手袋とビニール手袋がありますが、上記のアレルギーリストをみると、ゴム硬化剤(ゴム製品)で、アレルギー反応を起こす場合もあります。
少しでもリスクを軽減するために、ゴム手袋よりビニール手袋を使用するようにしました。
この方法で試したら、ほんと2日ですっかりいい状態になりました。(※これは私の体験談なので、万人に有効ということではありません。)
ステロイド剤は1日1回、あとは保湿性の高いハンドクリームを1日に何度も塗りましょうというアドバイスをいただきました。
もちろん防腐剤フリーなもの。
今回は医療の話になりますが、もちろん私は専門家ではありません。患者の立場としての体験談ということで、同じように手湿疹に悩んでいる方に、一度パッチテストを受けてみては?というアドバイスでした。