私のブログにちょくちょく出てくるかぎ編みで作る小物たち。
でも初心者にとって編み方がわからなければハードルが高いですよね…。
手取り足取りお教えしたいのはやまやまですが、
そうするとできあがりに行き着くまでに
やたらと長いレシピになってしまい、途中挫折も考えられるので、
別に基礎編を紹介してはどうかと『編み方の基礎』として書かせていただきました。
つたない説明ですが、
これで初心者の方が編めるようになった!となれば幸いです。
Contents
かぎ編みと棒編みの違い
編み物といえば連想するのが手編みのマフラーやセーターなどではないでしょうか?
セーターやマフラーはほとんどが棒編みで編まれています。
棒編みはゲージを図ったり、編みながら目数をカウントするため筆記用具やカウントする道具などが必要になります。
初心者が始めるなら
まず最初に編み物に初チャレンジ!という場合、
いきなり難易度の高いセーターを編もうと思ってもゲージがどうだ、目数がどうだ…と覚えることがたくさん。
そしてなにより手が慣れていないので目が揃わずでこぼこになり、自分の編んだものをみてげんなり…。
これでは編み物が楽しくありません。
その点、かぎ編みならかぎ針と毛糸さえあれば手軽に始められ、間違えたらほといてやり直しがききるので、スムーズにマスターすることができます。
そしてなにより手が慣れてきてコツがつかめるようになるころにはひとつの作品が仕上がっています。
またかぎ編みの利点は、いつでも中断できることです。
棒編みなら編んでいる途中で手を離したら次の目はどこからスタートなのか、また数えなおさなければなりませんが、かぎ編みはすぐに目数がカウントできます。
編み物初心者にはかぎ針ひとつでできるかぎ編みがオススメです。
かぎ針とは
かぎ針は、先端に糸をひっかける”フック”があって、
くさり編み、細(こま)編み、長編み等で模様を作っていきます。
かぎ針の選び方
かぎ針の太さは、2/0号~10/0号まであり、数字が大きくなるに従って太くなります。
かぎ針の素材は、竹、プラスチック、金属などがあり、グリップがついているのもは長時間編んでも疲れないのでおすすめです。
片かぎ針
片方にかぎがついたタイプです。
両かぎ針
両方にかぎがついたタイプです。
大きさが右左と違うので1本で2段階のかぎ針を兼ねることができます。
ただし初心者が編むときに注意したいのは、どっちで編んでいたかきちんと確認して再開すること。
中断したときに間違えて編んでいないかぎのほうで編んでしまうことがあるので、編んでいないほうにゴムなど巻きつけてわかりやすくしておくのがいいでしょう。
実は私の失敗談です。
よくやるんです…。なんか目が大きいな…と思ったら反対側で編んでた!なんてこと。
髪用の小さいゴムを巻き付けたらひと目でわかり間違えずに済んだので参考まで…。
基本の編み方【徹底解説】
基本のわのつくり方
まずは最初に基本中の基本。
糸のかけかたからわのつくり方です。ここからかぎ編みはスタートです。しっかりマスターしましょう。
糸を輪にして、中から糸を引き出します。糸先を引っ張って輪を引き締めます。
輪の中にかぎ針を入れ、糸を引っ張り引き締めます。
1
右手に糸端を持ちます。
2
左手は、人差し指と小指を前に出します。(白の矢印のほうへ)
3
【基本の手のポジション】
人差し指と小指を前に出したところ。こんな形にします。
4
右手に持った糸端を、今開いた指の間に通し、糸端を手前に下ろします。
(白い矢印の方向に下ろす)
人さし指から糸端までの長さは10㎝程度にします。この長さにすると編みやすいです。
5
糸端をこのように手前に下ろします。人さし指と小指に引っかけた感じです。
6
手前に下ろした糸を、左手の親指と中指で持ちます。指の腹でつかむ感じです。
7
⑥で持った糸の奥側にかぎ針を置きます。
8
そのまま下向きにぐるっと1回転します。
9
左手の親指と中指で、交差した部分を持ちます。
そのままかぎ針の背で糸を押し上げかぎ針の頭に糸を引っかけます。
10
できた輪に糸を引き抜くと、基本の輪ができあがります。
糸端を引っ張って引き締めましょう。
GIF動画をみたほうが、わかりやすいかも。手荒れが激しいのはどうか目をつぶってやってください。
もっと簡単にわを作る方法
手に糸をかけずにわを作る方法です。
- 糸を交差させて輪にして置き、
- 輪のところを持ち上げて倒します。
- 倒したらこのような形になります。
- 糸の先を押さえて輪の中の糸を引っ張り上げます。
- 途中で解けないように糸先をしっかり持っておきましょう。
- 引き出してぎゅっと引き締めればわのできあがり。
これにかぎ針を刺して編みはじめましょう。
くさり編みの編み方
1最初の目を整えたら、イラストの矢印のように針を動かして糸をかけます。
2
かけた糸を引き出すとくさり1目が編めました。
3
同じように繰り返していきます。
くさり目の表と裏
こちらは表からみたくさり編みです。ハートのようなかたちをしています。
こちらピンクで書いているところが裏山になります。
編みはじめの1段目はこの裏山を拾って編んでいきます。
かぎ編みで編んでみよう
編み目記号と編み図
今回編み方の紹介をするのは、基本中の基本。
これをマスターすればかぎ編みのほとんどの作品は作れるといって過言ではありません。
このいずれかの組み合わせでできている編み方が多いからです。
それには編み図の方式も覚えておきましょう。
これから紹介する細編み、中長編み、長編み、長々編みの編み目には決まった高さがあります。
細編みの高さを1とすると、中長編みは2倍、長編みは3倍、長々編みは4倍になります。
したがって立ち上がりの目も細編み1目、中長編み2目、長編み3目、長々編みは4目となります。
この基本を覚えておいて、意識して編むと編み目がきれいに揃います。
細編みの編み方
前置きが長かったですね。
さぁこれから編んでいきましょう。まずは細編みからです。
1【1段目】
くさりの作り目の裏山を拾っていきます。
必要な数のくさり目を編んだ後、立ち上がりのくさり編みを1目編んで、裏山(イラストの色がついているところ)に針を入れます。
2
針に糸をかけ、イラストの色のついた目の中に通し引き出します。
3
もう一度針に糸をかけ、2本一緒に引き抜きます。
4
細編みが1目編めたところです。
次の目は隣のくさりの裏山に針をいれます。(イラストオレンジのところ)
5
②~④を繰り返していきます。
6【2段目】
1段目で編んだ細編みの頭の目を拾って編んでいきます。
1段目が端まで編めたら編み地をぐるりとひっくり返します。左端を手前に矢印のように回転させます。
7
回転させると、針が向かって右端にきます。
ここから2段目のスタートです。針に糸をかけ、立ち上がりのくさり編み1目を編みます。
編んでいる編み地は回転しましたが、編み図では往復するように見ていきます。
82段目のはじめ
前段右端の細編みの頭の2本を拾って針をいれ、糸を引き出し細編みを編みます。
9
2段目1目の細編みが編めました。
次も同じように隣の細編みの頭のくさり2本拾って同じように編みます。
1段目は裏山を拾わないといけませんでしたが、2段目からは細編みの頭を拾うので編みやすくなります。
10
左端まできたら、編み終わりの目も前段の細編みの頭のくさり(イラストオレンジの色がついたところ)2本を拾って編みます。
11【3段目】
2段目が編み終わったら、編み地の左側を手前に回転させ、立ち上がりのくさり編みを1目編んで、2段目と同じ要領で3段目も編んでいきます。
以後この繰り返しで編んでいきます。
長編みの編み方
長編みの編み目記号とゲージです。
1【1段目】
立ち上がりのくさり3目を編み、針に糸をかけ、針にかかっている目から5目め(台の目の隣の目)の裏山に針を入れます。
2
針に糸をかけて、イラストの矢印のように糸を引き出します。
3
もう一度糸をかけて、針先から2本分だけ引き出します。
4
さらにもう一度針に糸をかけて、針に残っている2本を引き抜くと長編みのできあがりです。
5
長編みの場合、立ち上がりの目も1目と数えるので、これで長編みを2目編んだことになります。
3目以降もくさりの裏山を拾いながら編みます。
2段目からは立ち上がりの目3目編んで、あとは細編みと同じようにして編んでいきます。
6【2段目】
2段目の最初の針を入れる場所です。(イラストオレンジのくさり目)
中長編み(ちゅうながあみ)の編み方
細編みと長編みが編めるようになったら、あとは簡単。
糸の引き抜くタイミングの違いだけです。ここからはイラストで紹介します。
1
針に糸をかけ、前段の目の頭の2本を拾って針を入れます。
2
針に糸を向こう側からかけ、矢印のように糸を引き出します。
3
引き出すときは、目の高さがくさり2目分になるように気をつけます。
4
もう一度針に糸をかけて、針にかかっている糸3本を矢印のように一度に引き抜きます。
5
中長編みが編めました。
1段目をあむとき
くさり2目で立ち上がり、針に糸をかけて4目めのくさりの裏山に針をいれ上と同様に編んでいきます。
長々編みの編み方
長々編みの編み目記号とゲージです。
1
針に糸を2回巻き、前段の目の頭のくさり2本を拾って、矢印のように針を入れます。
2
針に向こう側から糸をかけ、矢印のように糸を引き出します。
このとき目の高さがくさり2目分になるようにします。
3
針に糸をかけて、針にかかっている糸を針先から2本、矢印のように引き出します。
4
もう一度針に糸をかけて、針にかかっている糸を針先から2本引き出します。
5
さらにもう一度針に糸をかけ、針にかかっている糸2本を一度に引き抜きます。
6
長々編みが編めました。
1段目をあむとき
くさり4目で立ち上がり、針に糸を2回巻き、6目めのくさりの裏山に針を入れ、上と同様に編んでいきます。
引き抜き編みの編み方
引き抜き編みの編み目記号と編んだもの。
1
立ち上がりのくさり目は編まずに、矢印の位置に針を入れます。
2
針に糸をかけ、矢印のように一度に糸を引き抜きます。
3
隣の目に針を入れて針に糸をかけ、同様に糸を引き抜きます。
4
同じように繰り返して編んでいきます。
糸がつれやすいので、少しゆるめに編んでいくといいでしょう。
糸が途中で終わったらはた結び
編んでいる途中で毛糸が終わったら糸を継ぎ足さなければなりません。
そのときに普通に固結びしてつなげると、途中でほとけるかもしれません。
そこで編み物では、「はた結び」をするのが一般的な結び方です。
はた結びのしかた
1わかりやすいように違う色の糸を使って説明します。
2本の糸を交差させます。交差させた青の糸をぐるりと巻き付けます。
2
左にぐるりと回し、交差した上の間に糸を落とします。
3
今度は白い糸を輪にくぐらせます。
4
両方の糸を引っ張って結び目を引き締めます。両方を均等に引っ張るのがポイントです。
5
しっかり結べました。これで解けません。あとは短く切ってできあがりです。玉が小さくすっきりしています。
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糸の始末
作品を作り終わったら最後に糸の始末をします。
編み終えた糸端はとじ針を使って、編み地の裏側で始末します。編み地の表に響かないようにていねいに行いましょう。
編み終わりの糸端を端の目に絡ませながら渡し、糸を切ります。
編み終わりの糸端を編み地の裏側にくぐらせて糸を切ります。
編み物・習得方法
今まで長々と説明してきましたが、イマイチわからないということもあるでしょう。そんなときに頼れるアイテムはこちら↓↓↓
動画でチェック!
画像やイラストで説明するのはわかりにくいこともあるので、よくわからなければ動画でチェックしてみましょう。
クチュリエさんのHPに動画が用意されています。
couturier [クチュリエ] 手づくりからはじまるわたしらしい暮らし
ページの中頃にこのような記載があるので、「かぎ編みの基本を動画で紹介!」をクリックします。
編み方が動画で紹介されています。
※スマホとパソコンでは見え方が違います。スマホからは「かぎ編みの基本を動画で紹介!」のページを探せませんでした。
視聴はパソコンからとなります。
ちなみに、
準備編として、
- 針と糸の持ち方
- 糸端の取り出し方
編み方編として、
- 「わ」から始める作り目にこま編みを編み入れる
- 「わ」から始める作り目に長編みを編み入れる
- こま編み
- 中長編み
- 長編み
- 増し目(こま編み2目)
- 新しい糸のつけ方(色の替え方)
- 糸端の始末
- 編み図の読み方
が用意されています。
FELISSIMOcouturier
書籍でチェック!
編み物を始めた当時に、私が参考にした書籍は、
『いちばんわかりやすいかぎ針編みの基礎BOOK』
ほとんどの編み方が編み方の写真つきで紹介されているのでとっても読みやすかったです。
古い書籍なので、もしかしたら中古しかないかもです…(汗)
\その他おすすめ書籍はこちら/
Note
編み図が読めて、基本の編み方がわかればどんなものでも編めるようになります。
途中で「あれ?どうだったけ?」と思ったときに読み返してもらえるバイブルになれると嬉しいです。
楽しい編み物ライフをエンジョイしてくださいね。