オリーブが庭にあるだけでセンスよく見えると思いませんか?
カフェやケーキショップ、美容室のエントランスにさりげなく置かれてあることも多い憧れの植物です。
育てるのが難しいと聞きますがポイントを押さえれば大丈夫。
自宅にオリーブの木を植えて地中海気分を満喫しませんか?
Contents
オリーブの木を植えよう。手軽にできる植えかたのコツは?
観葉植物の中でも人気
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観葉植物や、庭先に飾りたい植物の中でも人気の高いオリーブの木。
おしゃれなカフェやケーキ屋さんのエントランスなどに飾られていたりします。
オリーブは1年中緑の葉をつける常緑性で、テラコッタやレンガ色の鉢に植えてインテリアアイテムとしても絵になります。
平和の象徴「オリーブ」
オリーブの葉は「オリーブグリーン」と呼ばれ銀を帯びた独特な色をしており、「平和の象徴」とされています。
ノアの箱舟で、神が起こした大洪水のあと、箱舟に乗ったノアが外の様子を知るため鳩を放ち、戻った鳩がオリーブの枝をくわえていたのをみて、洪水が引いたことを知ったというエピソードは有名です。
オリーブの木の基本情報
オリーブの木の原産地は地中海地方、中近東、北アフリカです。
モクセイ科・オリーブ属に属し、英名を「 olive」、学名を「olea europaea」と言います。
実は「oil(オイル)」の語源はこのオリーブに由来しているのだとか。
比較的育てやすいので観賞用として家の中でも、もちろん外で地植えでも鉢植えでも楽しめます。
栽培の時期をチェック
植えつけは3~4月
オリーブの苗木は気温の上がってくる3月~4月に植えます。
花が咲いている時期と、真夏や真冬は弱りやすいため、比較的気候が安定している春や秋に植えるのが適期です。
鉢植えをする場合、オリーブは生長が早いため小さな鉢のままだと根詰まりを起こしやすくなります。毎年ひとまわり、ふたまわりと大きな植木鉢に植え変えるとどんどん大きくなります。
開花期は4月下旬~6月上旬
オリーブは5~6月にかけて小さな白い花を咲かせます。
オリーブの花は、金木犀のような甘い香りがします。
実の収穫期は9月~11月
実がつくのは9月~12月頃。
オリーブは自分の花粉では受粉ができないため、実をつけたい場合は異なる種類のオリーブを一緒に育てることが必要です。
間引き剪定時期は2月
根っこが動いていない2月にバランスをみて剪定を行います。
枝が生い茂ると中まで日光が届かず風通しも悪くなります。
そのため生育が悪くなり、病気の原因になるので剪定は必ず行いましょう。
肥料やりは3~6月、9~10月
春先から花が咲く時期と秋口の2~3週間に液肥を与えます。
ただし植えつけから根付く2週間くらいは肥料は必要ありません。
鉢植えの場合
植え付け時期
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苗木を植える時期は5~10月の気候のよいときに植えます。
花が咲いている時期と、真夏や真冬は弱りやすいため、比較的気候が安定している春や秋に植えるのが適期です。
植えるポイント
鉢植えをする場合、鉢の大きさがポイントとなります。
オリーブは生長が早く小さな鉢だと根詰まりを起こしやすくなります。
毎年、ひとまわり、ふたまわりと大きな植木鉢に植え変えるとどんどん大きくなっていきます。
用土
市販のオリーブ用培養土を使うと簡単ですが、自分で作る場合は赤玉土(小粒)6:腐葉土3:パーライト1の割合の割合(または赤玉小粒6:腐葉土4)で混ぜた土に肥料を混ぜ込み2週間~1ヶ月ほど寝かせます。
有機石灰を使用すると待たずにすぐ植え付けができます。
植える手順
苗よりもひとまわり以上大きな鉢を用意します。
鉢底に軽石か鉢底石を敷いて、鉢の1/3まで土を入れます。
苗の根の周りの土を軽くもみほぐして根の周りを土で埋めます。
苗を固定させるためたっぷりと水をやって倒れないように支柱をしっかり立てておきましょう。
水やり
土の表面が乾いたら鉢から水が滴るほどたっぷりのお水を与えます。
ひんぱんに水をやると根腐れの原因になります。
かといって夏に完全に乾かしてしまうと生長が止まったり、果実にハリがなくなってしまいます。
冬場も水やりは土が乾いてからで大丈夫ですが、乾燥しすぎると雄しべがない不完全花になり、実つきが悪くなります。
植え替えの頻度
鉢植えの場合、1~2年に1回はひとまわり大きな鉢に植え替えをします。
適期は4月~10月です。
苗植えと同じ手順で新しい鉢に植え替えます。
地植えの場合
地植えの条件
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地植の場合、日当たりと水はけ、風通しがいい場所に植えます。
オリーブはマイナス3度までは耐寒性をもっていますが、東北より北の寒い時期が長く続く地域では地植えは難しいかもしれません。
オリーブは日光を好む植物なので南向きで日の当たる水はけのよいところを選びます。
植え付け時期
3~5月か9~10月の雨以外の日を選んで地植えします。
用土
オリーブは酸性土壌を嫌い、アルカリ性を好むのでまずは4週間かけてじっくりと土作りをします。
手順はまず庭土を中性〜アルカリ性のへと変化させるため、掘った穴の土に腐葉土や堆肥を3割と肥料を適量混ぜあわせて2週間、その後、1平方メートルあたり苦土石灰を一握り(100g)混ぜて、さらに2週間寝かせ土作りをします。
植える手順
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地植えの場合は植えるまでの下準備が必要です。
まず何本植えるかにもよりますが、直径と深さ50cmの植え穴を4~6m間隔で掘ります。
植えるときは穴の半分~2/3くらい土を埋め戻し、苗木の根鉢を軽く崩して根を広げ、植え穴の中心におきます。
株元が少し盛り上がるように土を寄せ、水をたっぷり与えて土を固めます。
くぼみがあれば土を足しましょう。
また苗が若いときは風で倒れる恐れがあるので支柱を立てておきましょう。
水やり
地植えの場合、基本的に水やりは必要ありません。
オリーブはもともと乾燥気味の土壌を好むので、初夏~秋にかけての乾燥の激しい時期以外は自然の降雨だけでも十分に育ちます。
植え替えの頻度
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地植えの場合は1度植えると植え替えの必要はありません。
最初に植えるときにオリーブは3~5メートルほどの高さになり、横にも伸びるので周りにあるもののことを考慮して植える必要があります。
上手な剪定のしかたと注意点
伸びすぎて弱った枝や混みあった枝を切る
伸びすぎた枝をそのままにしておくと、枝や葉が込み合い日当たりや風通しが悪くなり、樹勢が衰え病気の原因になります。
全体のバランスを見ながら枝を間引きしてバランスのよい剪定をしましょう。
切る位置は枝分かれしているつけ根
切り落とす場合は、下向きや内側に伸びる枝や何本も並行に伸びている枝や交差している枝を切るようにしましょう。
切る位置は枝分かれしているつけ根です。中途半端な位置で切ると不自然な形になってしまいます。
前年の古い枝も邪魔なようであれば切ってもかまいません。残しておくのは、上向きで外に向かっている枝だけで大丈夫です。
株が成長を止めている2月がねらい目
オリーブの剪定は気温が下がり、根が動いていない2月に行うのが狙い目です。
新芽は春の彼岸ごろから一気に生長を始めます。
その前に剪定をしてあげると木の負担が少なくなります。
また余計な枝を見つけたら時期を問わず都度切り落としてかまいません。
左右のバランスをとって切る
枝が伸びてきておかしな形になったと思ったら都度、切り落としましょう。
左右交互に枝が出ている形が理想です。バランスを考えて枝を切るのがコツです。
枝の本数が左右でばらけるとおかしな樹形になってしまいます。
バッサリ切ると花や実に影響
観賞用として楽しむならば、不要な枝はバッサリ切ってもすぐに新芽がでてくるのでかまいません。
しかし実や花を楽しみたいときは、花芽は前年春に伸びた枝につくため、ばっさり切ってしまうと果実がつきません。
若い枝でも余計なものは切ってもいいですが、残す枝と切る枝を判断して全体のバランスを見ながらていねいに行いましょう。
初めてでも上手に育てるポイント
苗木は接ぎ木苗を購入する
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「挿し木苗」に比べて「接ぎ木苗」のほうが病気に強く生育も旺盛で育てやすいので、初めて育てるときは接ぎ木苗を購入しましょう。
見てわからないときはお店の人に尋ねて購入するようにしましょう。
1年中日当たりの良い場所に
オリーブは日当たりのいいあたたかい場所を好みます。1年を通して日光が当たる場所に置きます。室内に置くならなるべく窓際において日の光を当ててあげましょう。
寒さには一定の耐性がありマイナス3度までなら耐えられますが、霜や凍結には弱いので鉢植えの場合、霜が当たらない場所に移動させます。
ただし室内にずっと置いておくと実や花がつかなくなるので凍結の恐れがなければ外に置いたほうがいいでしょう。
マイナス2~3度までならOK
暑さには強いオリーブですが、寒い地域では育つことができません。
温度管理はマイナス2~3度までなら大丈夫です。
寒い地域では地植えは難しいですが、鉢植えで管理すれば育てることは可能です。要は寒くても凍らせなければ大丈夫ということです。
植えつけるときに油かすを混ぜておく
苗を植えるときに、油かすや化学肥料を土に混ぜこみます。
その後は3月と6月、9~10月の年3回有機肥料を土に混ぜ追肥します。
酸性の環境にならないように年に1回程度苦土石灰を土に混ぜます。
増やし方は緑枝さしと太枝さし
オリーブは挿し木で増やすことができます。
■緑枝挿し
5~7月頃、新芽をつけた枝の先を10~15cmほど切って挿し木をします。
根がでるまで半日陰の場所で乾かさないようにします。根が出たら1つずつ鉢に植えて育てます。
■ 太木挿し
9~2月の間に直径5cm以上、長さ15~30cm以上の枝を切って挿し木をします。
先端1cmくらいが地面に出るように枝を深く埋めます。芽が出るまで時間はかかりますが成功率が高く、その後の生長は早いです。
害虫に注意
オリーブにつく害虫で注意したいのが、オリーブアナアキゾウムシの幼虫です。
株元におがくずがたまっていたり、樹皮の表面にかさぶたのようなものを発見したら被害にあっている可能性があります。
定期的に薬剤をまいて予防しましょう。
オリーブの種類
食用によく使われるマンザニロ
■マンザニロ(Manzanillo)
- スペイン原産で、ピクルスやオイルに利用される品種。
- 実つきは良いが、自家不結実性。
- 樹高は低めで、栽培しやすい。
フルーティなオイルがとれるルッカ
■ルッカ(Lucca)
- オイル用の品種で、自家結実性があり。
- 他の品種の受粉樹としても利用できます。
鑑賞用でも人気のネバディロブランコ
■ネバディロ・ブランコ(Nevadillo Blanco)
- スペイン原産で、オイルに利用される品種。
- 生育は早く、庭木・観賞用として市場に多く出回っています。
- 自家不結実性ですが、花が開いたときの花粉の量が非常に多いので他の品種との受粉樹として利用できます。
オイルにも加工にも使えるミッション
■ミッション(Mission)
- アメリカから導入された、ピクルスやオイルに利用される品種。
-
バランスの良い樹形から、庭木・観賞用としての需要が高い。
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実を収穫するためのコツ
開花期が同じ2種類以上の品種を近くに
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オリーブは「自家不和合性」という自分の花粉では受粉しにくい特徴があります。
実を収穫したいなら違う種類のオリーブを近場で2本以上育てるようにします。
品種の組み合わせによって結実のしやすさは違ってきます。
おすすめなのは、花粉の量が多いネバディロ・ブランコと、オリーブオイルとピクルスの兼用品種であるシプレッシーノやミッションの掛け合わせです。
同時期に咲く草花を近くに置く
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品種によって花の咲く時期がずれるので、2種類以上の品種を一緒に育てるときは同時期に花が咲く種類を選ぶようにします。
3年以上の苗を選ぶ
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オリーブが実をつけるのは、栽培から4~5年目たってからといわれています。
鑑賞もあわせて実を収穫したいときは3年以上育てられた苗木を選びましょう。
冬に0度以下の状態で10日間寒さにさらす
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オリーブの実を楽しみたいなら、冬に0度以下の温度に10日間以上寒さにさらさないと花は咲きません。
室内に1年中置いたままの状態では花や実を楽しむことはできません。
Note
オリーブはよく育てるのが難しいと聞きますが、その理由は水やりと温度管理にあるようです。
乾燥を好むため水のやりすぎはNGですが、やらなければ実がついてくれません。
マイナス3度以下の寒いところでは育ちませんが、室内だとこれもまた実がつきません。
なんとなく子育てに似てませんか?
ある程度ほったらかしがいいようです。