私たちが暮らす現在は、さまざまなものがテクノロジー化され、合理的でかつ便利になっています。
科学の力を駆使して作られたものはそれなりに効果があり、暮らしの中にあって当然なモノとなっています。
しかしそれが人間にとって一番なもの?
時としてさまざまな副作用もあり、安心して使えないものも中にはあるのではないでしょうか?
そんな中、ずっと昔から使い続け受け継がれているモノに目を向けると、私たちが想像する以上に素晴らしいモノがありました。
その一つに「備長炭」(びんちょうたん)があげられます。
備長炭は、いわば「炭(すみ)」です。
極端な言いかたをすれば、木を燃やしただけのものがどうして素晴らしいモノなのでしょうか?
備長炭に秘められたパワーに迫ります。
Contents
備長炭とは?
神秘的な逸話
私が最初に備長炭の底知れぬパワーを知ったのはもう15年以上前。
当時、備長炭のことについて調べていたらとても神秘的な逸話を見つけました。
私のざっくりした記憶によると、
昔、とある人が、ある洞窟で偶然遺体を発見。死後かなり経過しているようだが、その遺体は傷んでおらずとてもきれいな状態だった…とか。
そしてよく観察してみると、その遺体の周辺は無数の炭が敷き詰められていた…とざっくりこんな内容。
その当時ネットで検索して見つけた記事でしたが、どんな内容だったか再確認するため探してみたところ、私がかつて読んだ内容の記事が、いくつも紹介されていました。
そのうちのひとつ
木炭の保存能力を示すエピソードとして、1972年中国湖南省の郊外で古墳が発掘されました。
多くの歴史的遺産が出土した中で、世界の考古学者や解剖学者を驚かせたのが、絹の着物を着た高貴な婦人の遺体でした。
出土物などからこの古墳はおよそ二千年前のものだと判りましたが、驚くべきことにこの婦人の遺体はミイラ化もしないで、まだ肌に弾力が残っていたということです。
学者たちが解剖して調べたところ内臓などが腐敗していない事がわかっただけでなく、狭心症で死んだ事も判明し、さらに胃の中には未消化の食べて間もない穀物の種も見つかったということです。
その種をまいたら芽が出てきたそうです。
二千年前の肉体が何故死んで間もない状態を保っていたのでしょうか。
その秘密は
まさに木炭でした、棺の周りには五トンもの木炭が埋め込まれていました。すでに古代の中国人は木炭が、優れた保存能力を持っていることを知っていたのです。
いかがでしょう?私はこの話を最初に聞いたときとても神秘的に思え、多少おおげさなところはあるにしても、秘められたパワーは何かしらあるのではないかと考えました。
とくにマイナスイオンについては、なるほど納得できる部分もありました。
それがのちのち大量の炭を購入してしまったきっかけでもあるのですが…(笑)
窯で焼いた堅い炭

By: Michael Mol
備長炭は主に馬目樫(うばめがし)の木を原料として製炭技術を使って製造されたもの。
窯の中に空気を入れないように日にちをかけて700℃~1000℃の高い温度でゆっくりと焼いていきます。
完全に炭化したら、窯のフタを開け空気を入れてさらに温度を上げて焼き、その高温の炭の表面に灰と砂に水を含ませた土をかけて急激に冷やして作ります。
キーンと音がするものが良質
良質な備長炭は、備長炭同士で叩けば、キーーーンと澄んだ金属音がします。
役に立つ備長炭
除湿効果
備長炭には、微細な穴が無数にあり、その穴が湿気や臭いなどを吸着します。
脱臭効果
備長炭の無数の穴は空気中にある臭素を吸着するというところに目をつけ、活性炭を使った脱臭剤がおおく製品化されています。
臭いの気になるところに備長炭を置いておけばイヤな臭いが自然と消えています。
遠赤外線
昔の人は炭でお風呂を沸かしていました。
備長炭に含まれる灰分に遠赤外線効果があり、身体を深部から温めてくれます。
マイナスイオン効果
備長炭には空気中に飛びかう無数の自由電子を集めマイナスイオンを発生させる働きがあります。
電化製品のそばに置くと電磁波を吸収してくれます。
住宅・室内環境における炭化材・再生炭の活用法と有効性に関する研究
備長炭の活用法
ミネラルウォーターとして
1リットルの水に対して5~10cm程度の備長炭を2~4本いれます。
一晩ねかせると臭みがなく澄んだ味のミネラルウォーターに変身。
備長炭の内部の無数の穴が水道水に含まれるカルキやトリハロメタンなどの化学物質を吸着してくれます。
また同時に備長炭に含まれるミネラル分が溶け出すので水がまろやかなテイストになります。
使用前にたわしなどでよく水洗いし、煮沸消毒してから使います。
ご飯を炊く
研いだお米の上に備長炭を1本乗せていっしょに炊きます。
備長炭の遠赤外線効果によって臭みがなくふっくらしたご飯が炊きあがります。そのまま保温モードのままにしていてもしばらくは美味しく召し上がれます。
炊くときだけでなく、米びつの中に備長炭を入れておくと湿気や虫がつきにくくなります。
煮物に入れる
煮物をするときに備長炭を入れて煮れば、煮くずれせずおいしい煮物が作れます。
揚げ油に入れる
揚げ物をするときに、油に備長炭を入れると、揚げ物の衣がカラッと揚がり、サクサクになります。
使い方は冷たい油の中に備長炭を入れて適温まで熱し、いつものように調理します。
揚げ物に使った備長炭は使いまわしができませんが、園芸用としてなら再利用することができます。
お風呂に入れて
お風呂の中に備長炭を1.5㎏~2㎏程ネットが布の袋に入れておくと、遠赤外線効果で湯冷めしにくくなります。
またお湯を弱アルカリ性にしてくれるので、お肌にも優しく、心身ともに疲れを癒すことができます。
また炭が湯あかを吸着してくれるので、お掃除も楽になります。
※お風呂用に使った炭は食品用として使いまわしはできません。
(わかり切ったこと言うな~と言われそう…)
下駄箱・トイレの消臭剤として
備長炭の表面に開いている無数の穴が空気中の臭いを吸着してくれるため、消臭効果が期待できます。
下駄箱やトイレなどの狭い空間では約1Kg程度の備長炭を置きます。
靴の中に1本ずつ薄い紙や布に包んで入れておいてもいいでしょう。
たんすの隅に置いて防虫剤として
たんすの引き出しの隅に紙に包んで入れておくと、防虫、湿気防止の効果が期待できます。
電化製品の周辺に置く
電化製品は電磁波を発しています。
備長炭を電化製品の近くに置いておくことによって炭は電気やエネルギーを蓄える能力があると言われ、電磁波を吸収してくれます。
冷蔵庫の中に置く
冷蔵庫の脱臭剤代わりに備長炭を入れておくと庫内のイヤな臭いを脱臭してくれます。
備長炭の再生方法
炭は脱臭や除湿などでおいて置くと、そのうち炭の細かい穴に湿気やほこりなど吸着され、効果が減少してしまいます。
そんなときは炭をたわしでよくこすりながら水洗いしたあと、沸騰した鍋で5~10分ほど煮沸消毒し、風通しのいい場所でしっかり乾燥させれば元のように除湿や脱臭効果が元通りになります。
炭を洗うときは洗剤は使ってはNGです。
備長炭の寿命
備長炭は洗って煮沸すれば何度も使えますが、どうやら使用できる期間はあるようです。
炭の種類や使い方によって異なりますが、再生しながらだと約3~6ヶ月程度と言われています。
飲食用としては10回程度がいいようですね。
とは言え、我が家ではそれ以上長く使っていますが、特に弊害はありません。
もしかしたらミネラルの流出量など新しいものに比べ少なくなってきているのかもしれませんが…。
備長炭にもグレードがあり、いいものはお値段もそれなりにします。
なのでいい備長炭は飲食用としてミネラルウォーターや炊飯用に使用し、次に煮物、揚げ物に格下げ(?)していき、揚げ物用に使った備長炭は細かく砕いて園芸用。その他は除湿や脱臭用に使うようにしています。
特に脱臭用として部屋に置いておくときは、カゴに入れてオブジェとして使っています。
時々は水洗いしてたわしで洗い埃をとったあと、煮沸して乾燥させまたカゴに戻していますが、実のところそんなにひんぱんには行っていません。
ただそれが除湿や脱臭の効果が落ちているのかというのは正直わかりません。
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Note
私は数十年前にマイナスイオン効果を期待して10㎏もの備長炭を買い込みましたが、部屋中をイオンで満たすにはそんなものでは足りず、かなりの備長炭で部屋中埋め尽くさなければならないようです。
勢いで買った大量の備長炭、あらゆるところにスタンバイさせましたが、いつの間にか忘れ果て、各部屋の片隅やたんすの引き出しなど思いもよらぬところから紙に包まれた備長炭が出てきます。(笑)
そんな備長炭にどれほどの効果があるのか疑問ですが、たんすの中のものにはカビも生えていないし、臭いも気になりません。
冒頭紹介した神秘的な逸話の遺体の話では、ひんぱんに炭を入れ替えたとは考えにくく、何十年、何百年、何千年と置きっぱなしでもいいんではないの?という疑問が湧いてきます。
飲食用はさすがに新しいものに買い替えたほうが良さそうですが、除湿、脱臭の目的であれば置きっぱなしでもいいのでは?というのが私の見解です。
炭で電磁波は、防止できません。偽りの情報です。 炭1つで磁界が変わったらこの世のなか磁石なんて役に立ちません。